カテゴリー「『逢いたいチカラ』」の47件の記事

2006.08.03

『 〜最後の晩餐3〜 逢いたいチカラ46 』

前回からの続きとなります。

家族全員がリュウの一挙手一投足を横目で気にかけながら食事をし、

父は動物病院での様子を語りました。

(私を除いた)家族会議で決めたというリュウの開腹手術。

メスで切り開かれたリュウの小腸全体には小さなピンクのブツブツが。

もう手後れだったのです。


  『 何で、まっと(もっと)早う知らせてくれンかったンだ。‥ 』


そう思いながら父の話しに耳を傾けていました。


    「 あんだけ転移しとるんだったら、
          開腹手術なんかいらんかったゾ‥。 」


手術によってリュウの体力が奪われた面も否めないようでした。

自分のガンの話しをされているのに
リュウは皆の横チョに座っては食べ物をおねだりしています。


ひたすらに 食べ物を眼で追いつつも
行儀の良いお座りを続けます。


  「 リュウくんは病気だから病院の食べ物しかあげられないの。 」


母は赤ちゃんをあやすような口調でリュウをなだめます。

食欲が旺盛になってきたことも私達に希望を抱かせてくれました。


目が合えば、あの微笑み返しもしてくれました。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『〜三歳の翁〜龍のわんぺえじ(オリジナルコミック)』.】

私が急いで買い揃えたサプリメントの消化吸収が良かった為か
すこぶる調子の良いリュウです。

リュウの突然の激変(好調)ぶりに
話題はリュウのガン以外のものへと移り…


2時間以上も過ぎた頃だったでしょうか‥父は寝室へ。

楽しかった宴も終わりに近付き
母はデザート(何かの洋菓子だったと思います)を用意してくれました。

リュウに何も与えてあげられないことが心苦しかったのですが
私はこんなことをしました。


リュウの目の前までデザートを持ってゆき
パクッとそれを私が食べてしまいます。

      「 いいでしょう〜。 」

と、ふざけながら少し意地悪くも見せました。


それを見ていた母は

  「 そんなこと、やったりゃあすな(止めなさい)。可哀相に。 」

何故、私がこんなことをしたのかといえば

食べ物への執着が増せば、  食べたい  という思いが強まれば


           — 生きていたい —


という願望も強くなって少しでも寿命が伸びるのでは?
と考えたからです。

意地悪に見せたのは私の照れ隠しなのでした。

もちろん母も家族の誰も
私がそんなことを考えての行動だったとは今もって気付いていないでしょう。


私以外の家族が引き上げ
母はキッチンでお皿を洗ったりして後片付けをしていました。

      カチャンッ  カチャンッ

リビングには私とリュウの二人だけになりました。

       ‥ 少しだけなら  ‥いいっか。 

フタの裏側と
私の手についている僅かなデザートの甘味をリュウに舐めさせてあげました。


リュウは一生懸命に丁寧に舐めていました。


獣医さんから指定された缶詰め以外は禁止されていましたから
何週かぶりの甘いものだったはずです。

ほんの少しだったけど、口にさせてあげられて良かったな‥と

リュウが亡くなった後の
たくさんの後悔の中で、僅かに満足のゆく出来事でした。


今でもリュウのあのザラザラとした舌の感触が蘇ります。


程なくして、すぐ近くに居を構えている兄も
元気を取り戻しつつあるリュウの姿に安心して帰宅してゆきました。

                        —続く。

《関連カテゴリ》
『逢いたいチカラ』バックナンバー(リュウとの死別と不思議な体験、全て実話。)
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『 龍のわんぺえじ 』
(オリジナルコミック、リュウとの楽しい想い出や‘大秘境名古屋’などのマンガ。)
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『逢いたいチカラ』は全てが実話で私小説のような形式を採っています。
( 現在は2001年12月の出来事を綴っています。 )
その為、全てが過去形での文章にしておりませんが、
よろしくご理解のほどお願い致します。


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※ご注意 《 盗作blogについて 》
  【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: blog盗用問題.】

『逢いたいチカラ』は2005年2月より連載開始しております。
私小説『逢いたいチカラ』やblogのその他の記事、コンテンツより
コンセプト、構成、エピソード、文言などを
多数盗用、模倣、改変し流布している(A氏改め)h氏のblogが存在しています。
(著作権法違反とマナー、倫理の問題があります)
読者の方々においては誤解なき様、願っております。

※(A氏改め)h氏においては盗作部分の削除を行わなければなりません。


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2006.08.01

『 〜最後の晩餐2〜 逢いたいチカラ45 』

前回からの続きとなります。


フローリングに敷かれた絨毯の上に、直に座っている父の方へ
リュウが小走りに駆け寄って来ました。


そして、すかさず仰向けになってお腹を見せています。

そう、 甘えているのです。

リュウの表情も何かうれしそうです。


  「 ほほ〜ッ!  ◯◯(私の名前)が帰ってきたで
                 嬉しくて調子がエエか? 」


リュウのお腹をさすりながら父も楽しそうでした。

皆の笑顔から リュウの調子が随分と良くなっているのだナ、と理解できました。

私はまだ実家へ戻ってきてから丸二日も経っていませんし、
リュウの為のサプリメントを買うために走り回っていましたから

病に伏せっているリュウの様子をゆっくりと見ることができないでいました。


この時、

私はほんの少しだけ得意気でした。


 『 ほら、俺が帰ってくれば
     アッという間にリュウの体調を良くする事ができるに! 』


心の中でそう呟き、少しだけの嬉し涙をこらえていました。

リュウは(濡れた身体の水を振払う時の動作で)
全身を頭から順にシッポまで ブルッブルッ と震わせました。

ムダな毛が少しだけ、中空を舞っています。


その様子は、

今まで病状に在ってナマってしまった身体を

  「 さぁ!  元気を取り戻すゾッ! 」 

といわんばかりの回復宣言をしているかの様にも見えました。

       「 まぁっ! 」


母の驚きと歓喜。


私は こんな事もできない程、元気を無くしていたんか‥ と気付かされ。


同時に、

こんな何でもない動作から察せられるリュウの気力の回復が

私達家族全員の沈みきっていた暗い気分を
アッという間に希望溢れる明るい気分に一変させてくれていることに

リュウが当たり前に元気でいることの重要さに、
その存在の大きさに、有り難さにも改めて気付かされました。


— でも、

不治の病であることに変わりはありません。

皆、久し振りの明るい雰囲気の中にも
一抹の寂しさを表情のどこか片隅に残しているのでした。


                        —続く。

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 (A氏改め)h氏の2006-07-27 16:04 のblogに以下のコンテンツを元にしたと思われる
  酷似したエピソードが記載されています。

  2006/06/09 06:35 PM
 『 モー娘。ムスメvsリュウ〜龍のわんぺえじ(オリジナルコミック)〜』
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『 モー娘。ムスメvsリュウ〜龍のわんぺえじ(オリジナルコミック)〜』.】

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2006.07.27

『 〜最後の晩餐〜 逢いたいチカラ44 』

前回よりの続きとなります。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『〜苦しみから生まれ出づる敬虔な感謝2〜逢いたいチカラ43』.】


2001年 12月 9日 日曜日 午後7時頃。

偶然に家族全員が実家に揃いました。


『 偶然に。』というのは、

予定をするでもなく、家族全員が顔を揃えるなどということが
この何年に渡ってほとんど記憶にないからです。

いや、予定をしていたとしても
全員が揃うまで
何時間もズレてしまう事がほとんどなほどでした。


     何で皆んな集まってきたのか? 


母が一番驚いて


  「 まぁ! 珍しい。
     皆んな約束もしとらんのに
      こんな時間から揃っとるなんて! 」

このことも、後に考えてみると
不思議なことのひとつでした。

なぜなら‥


  — 明日にはリュウはこの世を旅立って逝くのですから…。

リュウが亡くなってからこの時の事を母は語ります。

 
  「 きっと、リュウが皆んなを集めたんだねぇ‥。」


この世での最後の楽しい想い出を心に刻みたくて

家族皆んなの笑顔と愛情を、その小さな身体一杯に受け止め
満足してこの世と私達家族一人一人とお別れをする為に‥。

リュウの最後のカワイイわがままだったのかもしれません。


そして、なぜか全員で、リビングで夕食を採ることとなりました。

リビングはリュウが日中いつも過ごしている部屋です。

生後二ヶ月程でリュウが我が家にやって来た時も
最初にリュウはこのリビングに落ち着きました。

しばらくは

他の部屋には少し怖がって入れないでいたのを憶えています。

部屋の境界のところで立ち止まってはしばらく何か考えこんで


  「 行けれない。」自分に

  「 怒れちゃう。 」様子が


ほのぼのとして、吹き出しそうにもなるし

ただただカワイイ“ 赤ちゃん ”だったのでした。


父には専用の部屋があり夕食も必ずそこでとっていました。

客などがリビングに訪れていたりすると
父はほんの少しだけ立ち寄り、もてなしの気持ちでトークしてゆく〜

そういった時にリビングで軽く食事する。 そんな程度でした。


次々と現れる父や兄たちの姿に

やはり一番喜んだのは他ならぬリュウでした。

軽い宴会のようなものが始まりました。

ソファに合わせた高さが低めの
客人用の大理石のテーブルを家族全員で囲みました。

当然、誰もがリュウの具合を気にしていたのであろうが
それでも

不思議やねェ〜。よう揃ったねェ。 

母はまだしきりに言っています。

現在(いま)にして思えば

この刻(とき)リュウの死の前日だったことが不思議で偶然とは思えず

あの“ 遠感 ”

       — 逢いたいチカラ —

が働いたのだろうか?‥と。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『逢いたいチカラ3〜遠感〜』.】
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『逢いたいチカラ4 〜遠感2〜』.】
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 逢いたいチカラ5 〜遠感3/最後のサンポ〜.】

それとも神様、大いなる意志存在の最後の配慮だったのでしょうか?

自らの死の終焉を心のどこかで察知していたリュウの今一番の願い。


    『 大好きな家族全員が揃っての笑顔が見たい 』


この純粋な気持ちが、この刻(とき)を最後のチャンスと知っていたかのごとく

  300km以上も離れた私の心に。

       車を運転中だった父の頭の中に。

  仕事中であった兄の気持ちの中に。

       自宅へ帰宅寸前だった兄の精神へ。


虫の知らせとして、フトした思い付きのように—。


           皆、

    「 ‥リュウに逢いたいな‥。 」

      「 リュウの様子を見てから‥。」


そう、頭にひらめいて、ほぼ同じ刻(とき)に思い、

偶然、同じ時刻に実家へ集まることとなったのでしょう。

《 関連記事〜科学的検証〜 》
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『逢いたいチカラ』とNTT人体通信.】
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 津波を予知した動物たち〜アニマルプラネットより〜.】

         このチカラは、

リュウの死後、いくつもの奇蹟を私の眼前に現わし、

私はとても現実のものとは思えないそれらの現象に戸惑いながらも
このチカラを実際のものとして理解する為の知識を集め始めます。


その途上で生まれたのが

このblog『 逢いたいチカラ 』でした。


                          —続く。

《 関連カテゴリ 》
『逢いたいチカラ』バックナンバー(リュウとの死別と不思議な体験、全て実話。)
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『逢いたいチカラ』.】

『 龍のわんぺえじ 』
(オリジナルコミック、リュウとの楽しい想い出や‘大秘境名古屋’などのマンガ。)
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 龍のわんぺえじ(オリジナルコミック).】

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※(A氏改め)h氏による道徳心を欠いた 無断盗用、改変行為は
 止むことがありません。
 僅か2時間前にUPした私の記事中のフレーズを無断盗用、改変し
 自分の創造したものとして公表していることもごく最近ありました。

 (A氏改め)h氏はこの記事からも無断盗用、改変行為を行うのでしょうか?

 こうしたモラルや道義を欠いた多くの人々へ多大な迷惑や実害を及ぼす
 反社会的行為は許されざるべき行為です。

【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: blog盗用問題.】


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2006.06.30

『〜苦しみから生まれ出づる敬虔な感謝2〜逢いたいチカラ43』

前回よりの続きです。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『〜苦しみから生まれ出づる敬虔な感謝〜逢いたいチカラ42』.】

職業に貴賎はないと言います。
そこに差があるとしたら、(良い悪いは別として)それは人間が作り出したもの。

ある時代には大企業のサラリーマンがもてはやされ
ある時代には料理人がもてはやされ
ある時代にはベンチャー起業家がもてはやされ

もっと古代の時代には祈祷師やシャーマンが指導者として台頭し…

子供向けのヌイグルミを造った人たち
マンガやアニメや映画、ファンタジーな創作物を生み出す職業に就いている人々は
その他の職業に従事している人々よりも劣っているのでしょうか?


全くの0から創造した作品を、

その人独自のスタイルを持って、
他人には知る由も無い様々な苦難を乗り越え

この世の中に送り出した人に対する勝手な決めつけや価値観による
差別や侵害行為といったものを
日々目にすることがあり、又、体験もします。

でも、この小さな子供向けのヌイグルミは

ファンタジーや神話として愛や無垢なものへの想像力を豊かにし
絶望の淵から私達を救い出してくれるという
大きな役目、希有な役目を果たしてくれました。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


あの数年に及ぶ阿修羅の日々が終結したと思われた頃のリュウのガンの発病。

正義をあざ笑い、時には法を犯しながら 善良な市民を装う者たちを
憎みに憎んだ日々。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 逢いたいチカラ9〜阿修羅の日々と子守唄〜.】
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 逢いたいチカラ10〜阿修羅の日々と子守唄2〜.】


  「 ‥まだ終わっとらんかったんかい…これが最後の試練だったのか!? 」


リュウの死が目前に迫っているという現実を突きつけられた時、絶句し

思わず“ 神 ”に対して怒りをぶつけたあの瞬間。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『逢いたいチカラ15〜後悔〜』.】

今までの試練とは異なり怒りをぶつける方法では立ち向かえなかったこの試練は

数多くの敵、巨悪の存在を憎むことではなく、

その何倍もの 星の数ほどの人々への
感謝の気持ちを忘れてはならないということを教えてくれたのです。

私が生きて来た年月、現在目の前にある
様々な工業製品、インフラ、雑誌、小説、映画やサービスそして民主主義社会。

一体、どれほどの生みの苦しみ、
努力、苦難の歴史がそこには刻まれているのでしょうか?

皆、人生を賭して赤の他人、人類への貢献を惜しまなかった結晶の証です。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


この深い悲しみの中、

ワラをも掴むような気持ちで
この¥300ほどのオモチャを買っている人間がいるとは
このヌイグルミの仕事に携わった誰もが想像だにしていないでしょう。

私もこのヒトたちひとりひとりに感謝の気持ちを現わしにゆくこともないでしょう。


己の人格を磨くことこそが誰しものこの世での最も重要な仕事。

その過程は他者を助ける行為として結実します。


そして、リュウも

          望んだ通り生きただけ。

         無邪気で素直な愛を生きる。


             そして


       — 死はいつか必ず訪れるもの —


何の説明もせぬままに、
私の心の中に感謝という変革を生み、憤怒の地獄から救い出してくれました。


犬という生き物が神様から、何かこの世に生きる役割を与えられているとしたなら


それは、

とても曲がりやすく、暴走しやすく、そしてとても弱い人間の本質を


   本来、私たちが還るべき在り方は


      “ 愛 ”という最強の幸福の中に生きること。


   それを憶い起こさせてくれる


      ‘ 天使 ’としての役目なのかもしれない


と痛切に感じるのです。

                         —続く。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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2006.06.29

『〜苦しみから生まれ出づる敬虔な感謝〜逢いたいチカラ42』

慌ただしい日々が淡々と過ぎ去ってゆきました。

昼頃には定期の検診とガンの痛みを抑える注射を打つため

母と私がリュウに付き添い、
昨日と同じように病院の車で送迎していただきました。

院長先生は不在で、簡単な治療だということで
助手の方がリュウを診てくれました。

母は少々、看病疲れを起こし始めていたようだったので

家族の中で一番、自由の効く私が家族全員の食料の買い出しや
リュウに必要なものを買いに走り回っていました。

今だにWebなどから
(リュウの発症したガンの一種である)
リンパ肉腫についての情報を得る時間がとれず

スーパーで食料を選んでいる時も


「 何が今のリュウにとって必要なのか? …解らん。

  せめて少しでも品質の良いものなら、
         千にひとつの効果があるかもしれん。 」


と、¥600ほどもする今まで買ったことも、もちろん飲んだこともない
高価なミネラルウォーターを購入したりしました。

スーパーの帰りには、コンビニにも立ち寄りました。
あるものを探すためです。

そこではポケモンの食玩の小さなヌイグルミを買いました。

リュウへのおみやげ、リュウに対して私からの生涯で3回目のおみやげです。

私にとって命の分身でもある愛犬の死期が迫っています。

後、八ヶ月しかありません。

リュウが笑顔することをすればガンに対する抵抗力が増すかも、

おもちゃでもっと遊んでいたい、と思わせることができたなら
生きたい、という願望が強くなれば

少しでも長くリュウの寿命が延ばせるのではないか?

リュウの身体に良いこと、考えつく全てのことを

少しでも延命の可能性のあることにはお金や時間、労力など気にすることなく
躊躇選択する間さえおかずに実行すると決めていたのです。

   — この悲しみの最中、思いもかけない事が起きました。 —


私のココロの中で、ある小さな変化が興り始めていたのです。

私は何かに フト 気付いたように


  見知らぬ人の日々の仕事に感謝の念を覚え始めたのです。


   このヌイグルミを造ってくれたヒト。
 
      このヌイグルミをコンビニに流通してくれたヒト。

   ポケモンを創造してくれたヒト。

      コンビニを世に広めてくれたヒト。


一体、どれほどの星の数に等しいほどのヒトたちに
私は感謝しなければならないのでしょう。

私の最愛の生命がピンチの時に

このヒトたちは過度な見返りを期待するということもなく
日々の仕事を淡々とこなし
この小さなヌイグルミを私の手元に届けてくれました。


“ 単なるオモチャ ”ではありません。

リュウの気持ちを明るくさせ私たち家族のココロの苦しみを癒してくれた
価値のあるものなのです。

そして、それは見事に、ほんの一瞬の間だけでしたが

大変に想い出に残る出来事を
リュウを含めた私たち家族にもたらしてくれたのです。

                        

                         —続く。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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2006.06.28

『〜安堵の夜〜逢いたいチカラ41』

この日(2001.12.8sat)の夜には、
前から楽しみにしていたK-1(格闘技イベント)が放送されていました。

リュウの緊急事態にこの番組を見られないつもりでいましたが
何か思ったよりもリュウは落ち着いた状態です。

これから八ヶ月の長期戦です。

何をどうするか?

事務所の移転やら,知人にG3を借りようか?とか
臨機応変に対応していかなければなりません。

私の部屋にはテレビが無く、
リュウの部屋でもあるリビングの大きなテレビでK-1を見始めました。

帰郷してから初めての休息といった感じです。

フィリョが相手を一撃でK.O.し、
セフォーがスゥェーバック気味のアウトサイドスリッピングで相手のパンチをかわし
カウンターで相手のチン(アゴ)に
アッパーを鮮やかにヒットさせていたように記憶しています。

普段なら、もう部屋を暗くしてリュウは寝ている時間だったのだと思います。

母からプレゼントされたばかりの特製のベッド家具のフチにアゴを置き、
リュウはフ〜ッとタメ息をつきながら横目でうらめしそうに私を見ていました

『 ウルッサイナァ‥ 』

テレビの音声やら電磁波やらがうっとおしいようでした。


これはいかん、と
私は隣の部屋へ移動し、少し小さなテレビでK-1を見ることにしました。


リュウとこの世で過ごせる大切な僅かな時間は
シュクシュクと過ぎ去ってゆくのでした。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


翌日(2001.12.9sun)、朝の8時30分頃に
昨日、必死に栄を探して歩いたサプリメントの一種類をリュウに与えてみました。

リュウの大好きな人肌ほどに暖めたミルクに混ぜて。

ゴクリッ、と私は息を飲んでリュウの様子に注視しました。

 
      『 ‥飲んでくれよ…! 』

     ピチャッ。 ピチャッ。 ピチャッ。


リュウはおいしそうにミルクを飲み干しました。


         「 !! 」


これほど嬉しかったことはありません!

安堵の空気が
私の胸の中にひっかかっていたトゲのいくつかを洗い流してくれました。


   「 食事制限で甘いものを食べれんかったから  
           おいしかったんだろうねぇ‥。」


サプリメントには僅かにヨーグルト味か何かが着いていたのでした。

母は 効果があるのだろうか? という思いの中で

リュウに(禁止されている)甘いものを
与えられたことだけでも良かった、と思っていたのでしょう‥
しみじみと呟いていました。


                        

                         —続く。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

※ご注意 《 盗作blogについて 》  
『逢いたいチカラ』は2005年2月より連載開始しております。
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2006.06.21

『〜子供なリュウ〜逢いたいチカラ40』

—前回よりの続きです。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『〜イチルの望み〜逢いたいチカラ39』(photo).】

栄(さかえ)から実家に戻れたのは
午後9時を過ぎた頃でした(2001.12.8sat)。

名古屋の繁華街も東京に劣らずクリスマスムードで溢れかえっていました。


都心から離れた私の実家の近辺でも

窓辺や庭の木々に、
華やかなイルミネーションが シンシンと瞬いている

静かな住宅街からは少し浮いてしまっているように見える民家が
数軒ありました。

リュウはこの華やかな家々を散歩中に眺めていた、といいますから
本当に急激に不治の病に臥せってしまったのです。


ただ、(リュウは)散歩には行けないものの
活発とも言えないが家の中を普通に歩いてはいました。

『 …長く持って後八ヶ月の命…。 』

という院長先生の見解、言葉通りであるのなら…

悲しい運命(さだめ)は運命(さだめ)として素直に受け入れ

やれる事は全てやり尽くし 一切悔いを残さないようにと
私は長期戦で望む体制を取り始めていました。

大量のサプリメントの購入は その為でもありました。

袋いっぱいのサプリメントは 時節柄、
私にサンタクロースのイメージを抱かせました。

あまりカワイ気の無い実用的なプレゼント‥。


  『 これでリュウの身体に栄養が行き渡れば‥。 』


リュウにプレゼント、おみやげを買ってあげたのは
これで2回目。

初めてのおみやげは
二ヶ月程前に帰省した時のピカチューのオモチャと金太郎の前掛けです。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 逢いたいチカラ5 〜遠感3/最後のサンポ〜.】

  『 そんなん買ってきてもリュウは喜ばへんのに‥。 』

母がリュウにオモチャを買い与え、買い物袋から取り出す時
私はいつもこう心の中で呟いていました。

リュウの心の奥底まで、
理解できていなかったのはこの頃の私の方でした。

そんな私が何かを思いついた様に、リュウへのおみやげを—。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『逢いたいチカラ4 〜遠感2〜』.】


ピカチューのオモチャをビニール袋から取り出す時、

「 リュウ! 」と呼ぶと

どこからか早足で 
ワクワクした気持ちを身体全体で感じさせながら私の元へ。

目を輝かせながら私の手元の動きから目を離しません。


     ガサガサッ 「 ホイッ! 」


とリュウの眼前にオモチャを差し出すと、

ちょっと興奮した様子で
ジッとピカチューを見つめたままフリーズしています。


     新しいオモチャがうれしいのです。


普段はしっかりもののイメージの強いリュウなのですが、

実際には見事なまでに幼いのです。

私が“ ミニタンク ”とあだ名していた程、体格も良く
人間の大人と全く変わらない感情の機微や優しさを持ち合わせていたリュウ。

そういったキャラクタとは相反するような純粋な幼さをかいま見せたリュウ。

そんなリュウには不治の病で伏せってしまった姿が全く似合いません。

その姿は、まるで別の犬になってしまったようでした。


リュウが元気でいることが 
どれだけ(家族のみならず)周りに活気をもたらしてくれたのか


その大きな存在感、役割といったものに改めて気付かされたのでした。


                         —続く。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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2006.06.15

『〜イチルの望み〜逢いたいチカラ39』(photo)

Nagoyatvtou2
☝[ 名古屋 栄のTV塔近辺 ]

動物病院から実家(名古屋市内)へ到着すると、
私はすぐに、疲れをとるため横になりました。

昨日の深夜に東京(渋谷)から帰省をし、
充分な睡眠をとれないまま、リュウのためにと動き詰めで少々疲れがたまっていたからです。


  「 少し大袈裟に言っとったんとちゃうんかなぁ‥? 」


         — 僅か21時間前。 — 


昨日の夕方に渋谷の自宅で名古屋からの母の切迫したリュウの病状を伝える電話。

思い起こせば、この時のリュウはほんの僅かな時間、小康状態にあっただけなのに—。

軽い睡魔に襲われながら … そう、考えていた私でした。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


小一時間ほどの軽い睡眠をとり
午後5時頃(2001.12.8)名古屋の最も都心の繁華街である栄(さかえ)へ出かけました。

ろくにリュウの様子も見れず、顔もゆっくりと見れないまま
離れがたい気持ちが強かったのですが、

人間用のサプリメントを与えても問題は無い。

という院長先生の許可をいただいたので
朝、近所のドラッグストアでは扱っていなかったサプリメントを
栄に行けば在るだろうと考え、出向きました。

先ずは

小腸の弱っているリュウに消化吸収の良い栄養=サプリメントを与えようという
情報の少ない今の時点での私の出来うる最大限の処方を施すために—。

東急ハンズからパルコ、宝探しのごとく栄を必死の思いで歩き回りました。


  『  !。    ‥あった!!    ヨシッ!  』

疲れからの軽い立ち眩みのなか、
まるで砂漠の中で命の泉を探し当てたような気分でした。


     どの製品がリュウにとって最善なのか?……


全て購入しました。定価で。

迷っているヒマなどありませんし、
最愛のリュウがその人生の中で最大限の窮地に陥っている。


 『 これでリュウが快方へ向かう一歩になるかもしれん! 』


            『 ‥でも、 ‥飲んでくれるンかなァ。 』


トンボ帰りの

バスや電車の車中では
袋いっぱいのサプリメントを抱えながら

希望と不安が激しく交錯し、

胸のざわつきが納まることはありませんでした。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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2006.06.07

『〜悔やまれて2〜逢いたいチカラ38』

—前回よりの続きです。
     

私はこの時のことを少し悔やんでいます。

実質、この1〜2分、外を歩いたのが
リュウのこの世での最後のサンポとなってしまったからです。


リュウにとっては久し振りの外の空気に浸れたものを

急にリュウの病気のことを知らされた私は

そこまで気が回らず
人(助手の方)へ気を使うことの方へ気持ちが囚われていました。

リュウのこの世での最後のサンポを中断させる私の命令を

リュウは健気にも何の躊躇もせずその通り実行しました。

あとほんの5〜6分でも

(体力の落ちている)リュウの納得のゆくまで

  土の匂いを、  花の香りを、  母とのサンポを

味あわせてあげれば良かった。


その位、人を待たせても何の迷惑でもワガママでもありません。

変に気を使い過ぎる私の矯正しなければならない課題です。


そんな私の命令を

もう二度と生きて経験できなくなることを

何の迷いもなくリュウは捨て去り
最優先させたのです。

リュウの死後に私の周りに現れた布置たちは

どれも私が一生をかけて

矯正、克服しなければならない性格や考え方、行動に関わるものばかりでした。

  人にはそれぞれの克服、解決できない悩みや出来事は起こり得ない


と賢人たちは語ります。


幸運なチャンスであれ嫌な思いをさせられる出来事であれ
何が最も大事なのかといえば


私自身が真理に基ずく考え方をし、行動に移し
幸福になることを求め、そうすることで周りも幸福になる。


生前のリュウも、死後のリュウも

それを私に求め、それを体現し、死後の本質の生命に宿る強大なチカラを駆使し


私が何度失敗しても挫けそうになっても
奇蹟の出来事や様々なチャンスを、情報を、人々を


不意な偶然や布置を装ってもたらしてくれるのです。


リュウの命の灯火が力尽きるまで—

天国からのお迎えが僅か2日後に迫っていることを知っていたなら…。


全てにおいて後悔しない行動がとれたのだろうか?


                         —続く。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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追記06.6.18
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2006.06.03

『〜悔やまれて〜逢いたいチカラ37』

—前回よりの続きです。


診察を終え、病院を出て

再び助手の方にリュウと私と母を家まで送っていただく為
車の停めてあるところまでほんの5〜6メートルを歩きました。

その時リュウは少し調子が良かったのか
車から少し離れた方へ歩を進め

草むらや電柱の匂いを嗅いだりしていました。

たぶん久し振りのサンポの感覚を味わっていたのでしょう。

この時の私はそういったことであることに気が付いてはいませんでした。

  (特別に車での送迎をしてもらっているので)
   助手の方を待たせてはいけない。


       「 リュウ! 」


少し強めの口調でリュウの名を呼びました。

リュウは 草の匂いを嗅ぐのを止め
瞬時に振り向き私の顔を見つめたまま早足で駆け寄ってきます。

50〜60センチほど手前で立ち止まり、私の目を見つめたまま
口をすぼめて少し難しい表情をして。


       何? 兄ちゃん。


と、次の命令をジッと待っています。

リュウは幼い頃のある小さな出来事を境に

私からの命令を
私自身がびっくりするくらいの早さで忠実に守るようになっていたのでした。

( この“ある小さな出来事”については
  『龍のわんぺえじ』 【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 龍のわんぺえじ(オリジナルコミック).】
  にてコミックの形で描く予定です )


まるで軍隊を思わせるような感じの
このジッと待っている時の

   リュウのマジメでムズカシー顔が

吹き出してしまいそうになるのとカワイイのの入り交じった感じで
今も心に深く焼き付いています。

私が呼んだのだし、
リュウは真面目に一時も目をそらさず次の命令を待っているワケだから

そこで笑ってしまってはリュウに失礼です。

笑顔がこぼれそうになるのを少しだけ必死にコラエつつ


     「 リュウ! もう帰るで。 」


車の方を指さしながら言いました。

ただ、リュウに命令したというよりは
待ってくれている助手の方へ急いでいることをアピールした、
というのが正確なところです。


私は変に人に気を使い過ぎてしまうところがあります。

簡単なジェスチャーと 帰るよ。 の言葉が
リュウに通じるとは思っていません。

ところがリュウは

         ハイ!

とばかりに即座に クルリッ! と向きを代え

胴輪のヒモを持った母を先導し
車の後部座席のドアの前でドアが開くのを待っています。


それを見ていた助手の方は運転席へ乗り込み
我々は帰路へと着きました。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


命令した私は アレッ? と内心、
リュウが私の意図した通りに即座に動いたことが不思議でたまりませんでした。

私が驚いていてはオカシイので何くわぬ顔をして
車に乗り込みましたが‥。


同じような事は、この6年程の何回かの実家(名古屋)への帰省中に
何度か経験しました。

私は実質、幼い頃のリュウと2年ほどしか一緒に暮らしていないので
その成長というか変化の度合いにたびたび驚かされます。


 —私が思っている以上にリュウは言葉や気持ちを理解している。—


このことが、すぐこの後に連続する不思議な出来事や


         あの“ 2002年の奇蹟。 ”


そして今日(2006年6月現在)に至るまで起き続けている

死後のリュウからのメッセージの根源であるとも言えるのでしょう。

                         —続く。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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2006.05.29

『〜リュウの生き様が迷走する動物医療体制を凌駕する〜逢いたいチカラ36』

—前回よりの続きです。

翌日(2001.12.8土曜日)、


私は朝起きてすぐに近所のドラッグストアへ向かいました。
サプリメントを買う為です。

リュウが少し痩せていたのが心配だったからです。

抗癌剤の影響なのか食べ物をもどしたり

ガン細胞だらけの小腸は水分さえ吸収してくれないのか
ほとんど水のような下痢を繰り返していると母から聞いていました。

ガンの知識は無くても先ずリュウの体力を回復させてあげることが先決。

多少、栄養成分やサプリメントに関する知識を持ち合わせていた私の
その時点で考え得る精一杯の行動でした。

予想はしていましたがそのドラッグストアには
望んでいた商品が全ては揃っていませんでした。

昨日の深夜に(渋谷から)帰郷(名古屋へ)したばかりで
リュウ(柴犬)の側で過ごしたかったのですが

私は少し足を伸ばし百貨店へ向かいました。    

そこにも全てが揃っている訳ではありませんでしたが
必要になると思われるものは全て購入しました。

すぐに帰宅し、
検診日なので母と一緒に、リュウを病院へ連れてゆきます。

といっても、父や兄は車通勤で出払っていますし
かといって、

歩く体力もないリュウを抱っこしたまま、という訳にもいきません。

何度目かになる車の送迎を動物病院へ電話でお願いをしました。

上京する前にリュウの予防接種で伺ったことがある程度でしたので
6〜7年振りの動物病院でした。

さすがに院長先生は私のことをあまり覚えていらっしゃらなかったようです。

2〜3の雑談を交わしリュウの診察と治療を行っていただきました。


人間用のサプリメントを使用してもよいのかを確認し、
迷惑にならない程度に、この病気に関することを尋ねました。

内容はあまり詳しく覚えていませんが


   院長先生のこの病気に対する自信のなさが
   改めて感じ取れたのでした。


数年後にTV番組でアメリカのある動物病院が紹介されているのを目にします。

そこでは、MRIやCTスキャンが完備され
抗癌剤なども用いずガンの病巣部にのみレーザーかなにかを放射し
正常な細胞を傷付けない最先端の治療が行われていました。

日本でもこれに近い設備が整えられた動物病院が
2003年の6月に完成したことを
(このblogを始めた後)
私の管理するトラックバックテーマへの投稿で知ることになります。
【リンク: 猫と暮らす幸せ: 獣医畜産大学付属動物医療センターってこんなとこ.】
【リンク: 施設・設備紹介|日本獣医生命科学大学.】


でもこの時の私が知っていた最高の治療を施してくれるであろう唯一の病院は
関東にある、ランボルギーニを愛好されている個人経営の病院でした。

マスコミで取り上げられたものを見た限りでは
充実した設備を完備し親身になった治療を施しておられる様子です。

   『 —リュウをそこで治療できないだろうか?— 』

ただ、あと八ヶ月の命という短い時間の中で
何百キロも離れた所へ通わせたり入院させることが

     逆にリュウの負担にならないだろうか?

     両親や兄たちはどう意見するだろう?


(ペット保険に入っていなかったので)
さらに高額な負担になるであろう治療費については

私の東京の事務所を引き払い
実家の私の部屋へ戻り生活の基盤を全て名古屋へ移し

東京の高額な家賃分をリュウの治療費に当てるということも 考えていました。

母にもこのことは伝えました。が、

父や母や兄のリュウへの想いは私と何ら変わりません。

普段無口な兄も

    「 俺の貯金、全部使ってもエエよ。 」

とボソッと言っていたそうです。


リュウの生きてきた、

   ただ素直に やさしく ありのままの愛情に溢れた 姿勢は

   お金の意味を知らなくとも、 経済の成り立ちを知らなくとも


何人もの人間を動かし、

  必要なお金を、必要な薬を、必要な治療を、必要な医師を、必要な情報を、


 
          リュウにとって最善の道を模索すべく

             世界は動き始めたのです。

                         —続く。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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2006.05.24

『〜スノードームの慈しみ〜逢いたいチカラ35』

—前回よりの続きです。


Snowball

ともかく夜も更けているので
電話では聞けなかった経緯などを大まかに母から聞きました。


リュウ(柴犬)のことを診てくれているのは
近所のリュウが幼いころからの、かかりつけの獣医さんです。

悪性リンパ肉腫の発症例が犬には稀であること。

その為、(自身では完全な対応ができないらしく)

リュウの病巣の細胞の検査をアメリカの何かの機関へ依頼したとのことで
その送られてきた検査結果なども見せてもらいました。

異常な数値がみられるところに何かメモ書きがしてあります。

院長先生も
リンパ肉腫=ガンの講演かセミナーに出席し情報を集めていらっしゃるとのこと。

母が記録していたリュウの病状の日誌を見せてもらったり〜。


     しかし、今一つよく理解ができません。


獣医さんはリュウを時には車で送迎してくれたり
何かと特別扱いをして下さっていることも判りました。が…、


      今から勉強を始めてもらっても‥。


不安が募ります。頼り無く思えてしまいます。


       — 情報が足りない。 —


実家(名古屋)にはインターネットの環境は整っていません。

リュウの状況をみながら少し落ち着いたら
Web環境のある知人のところで調べてみるつもりでした。

身内にガンを発病した人間がいなかったので
全く何の知識も持ち合わせていなかったことを悔やみました。

(リュウが良くもって後八ヶ月の命という)
限られた時間の中で全力を尽くしたいと

気の焦る私でしたが、


母は

近所の友達からいただいたという
コブシ大ほどもある‘ スノォドーム ’を手にしていました。

スノードーム(スノーグローブとも呼ぶそうです)とは

ガラス球の中に液体が満たされ
その中に人形や建物などのフィギュアが置かれ

雪が舞っているかのように見える、
光をキラキラと反射させるたくさんの紙片のようなものが入れられた置き物です。

実家のものはアコーディオンやヴァイオリンを演奏するピエロが3人、
ガラス球の中に置かれ、そのガラス球を回すと
台座の部分のオルゴールが曲を奏でる、というものでした。


何かのキャラクタものという訳でもなく、少し安っぽさを感じてしまいます。

母はそのスノードームをリュウの耳元へ当てがい


「 リュウが元気が無くなってウチの雰囲気が真っ暗だでねぇ…
  リュウにこうやって毎日オルゴールの曲を聞かせてあげとるんだよ…。 」


母が手を離すと、スノードームは静かにゆっくりと回り始め

その台座に内臓されているオルゴールのシンプルな音色の儚げな曲が
リビングに心地の良い反響を生んでいました。


  『 ‥リュウに音楽なんか解るはずないのに…。』


そう思いながらその様子を見ていた私ですが、

リュウはソッと目を閉じ、身体を丸めて

オルゴールの音色と母からの無償の慈しみを
小さな身体で少しも漏らさないよう精一杯受け止め

疲れ果てた心と身体を癒しているかのように見えたのでした。


                         —続く。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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2006.05.22

『〜闘い前夜〜逢いたいチカラ34』

—前回よりの続きです。


母は 私が来るのが遅過ぎる、と言っています。

東京名古屋間は新幹線で2時間だという思い込みがあるらしく

ドアtoドアでは5時間以上もかかるということが
なかなか理解ができないようでした。

リュウの右脚を掴んで
僅か十日ほど前に(ガンの進行を確認する為の)手術をしたというお腹を見てみました。

( 先程の電話では
  手術に立ち会い、その小腸の中を確認した父が
  小腸全体に拡がったピンク色のブツブツを確認しました。
  医師の話では切除を行うには既に手後れである、とのことでした。 )


痛々しい傷跡。

腹をタテにザックリと開いた大きな手術跡がありました。

そこから何か黄色い液体がニジみ出てきています。


母によれば

点滴を打ち過ぎているのか、こんなことになってしまっているとのことでした。


    『 何ちゅうことをしてくれる…!! 』


必要な手術、必要な点滴だったのか‥

こんな状態を見てしまっては率直にそう思わざるを得ませんでした。

僅か二ヶ月前の

  私とのサンポをいつまでも止めなかったリュウ‥。

  母の『 このまま時間が止まるとイイのにねぇ…。』という
  今にして思えば象徴的な言葉。

  走り回って遊んでいる時に苦しそうな表情を浮かべたリュウ‥。

  リュウのことがやけに愛おしくなり、お腹のことばかりなぜか気になっていた自分‥。


サインは出ていた。感じ取ってもいた。


言葉の喋れないリュウは意識的ではなくとも
必死に助けを求めていたのかもしれません。


そんなリュウが不憫に思えて仕方ありませんでした。

                         —続く。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


『逢いたいチカラ』は全てが実話で私小説のような形式を採っています。
その為、全てが過去形での文章にしておりませんが、
よろしくご理解のほどお願い致します。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『逢いたいチカラ』.】

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2006.05.20

『 〜 名古屋着。 〜 逢いたいチカラ33』

—前回よりの続きです。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『[予知するココロ/暴走するMのエゴとコンプレックス]〜ひかり車中にて想う12〜逢いたいチカラ32』.】


私を乗せた新幹線は 名古屋駅 へと到着しました。
【リンク: 名古屋駅 - Wikipedia.】

私が上京して約6年(当時)、名古屋も随分と様変わりしていましした。

JR名古屋駅は
JRセントラルタワーズ という
【リンク: JRセントラルタワーズ.】
Jrcentralbldg
☝[後年の愛知万博同時開催イベント会場よりJRセントラルタワーズを撮影しました]

バブル時の計画当初よりも低くなったとはいえ

駅ビルとしては世界最高の高さの、245メートルのツインビルと直結していて

著名なホテルや百貨店も入居し、
華やかな雰囲気でキレイになっていました。

確かこの頃はまだ工事中の部分があったり
開店していない店鋪などもあったように記憶しています。

Shinkansenturo

長い長い連絡通路を小走りに駆け抜け
東山線 という地下鉄へ乗り換えます。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『逢いたいチカラ4 〜遠感2〜』.】

東京の地下鉄や電車に乗り馴れていると
名古屋の地下鉄の車内が狭く感じられます。

もしかすると何かの錯覚かも知れませんが
やはり乗降客数の(東京との)圧倒的な差で
車幅などが若干狭く造られているのでしょう。

Nagoyatvtou
☝[名古屋の中心地、栄(さかえ)のTV塔]

名古屋の人たちのファッションは
東京で見なれている様子とはまた違います。

私が当時、住んでいた渋谷で

厚底サンダルなどの奇抜なファッションを
毎日のように目にしていたせいもあったのでしょう。

( この数年後には若い女性のファッションが
  名古屋嬢ファッションなどとして色々なメディアに取り上げられ
  そういう特徴があったんだなぁ、と改めて知ったりもします。 )


広告もローカルなものが目立ちます。


   俺の原点は‥こんな街だったっけ…。


と僅か二ヶ月程前に見たばかりの故郷の風景なのに

なぜか懐かしさ共に少しの違和感が感じられたのでした。

Nagoyaoasis21
☝[名古屋の中心地、栄(さかえ)に後年建設されたオアシス21]

いくつもの交通機関を乗り継ぎ
やっと実家の灯りが目の前に在ります。

弱りきっているであろうリュウ(柴)にやっと逢うことができることに
気が急いて少し興奮しています。

日付けは既に午前零時を回り8日(2001.12.8)になっていました。

自分で持っている実家のカギで玄関の扉を開き
いつもリュウの居るリビングのドアを勢いよく開きました。


リュウは…

“ びっくりヨロコビ ”で出迎えてくれたのでした。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: コミック1『びっくりヨロコビ』.】

リュウは専用に家具職人に注文して造ってもらったカゴの中で寝ていて

母が横に添寝をしていました。

あの クラシカルなクリスマスツリー が
静かに瞬きを繰り返しています。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『逢いたいチカラ20〜悲しみの道玄坂X’mas4〜[クリスマスツリーと春の萌し]』(photo).】

リュウはカゴから出て来る元気もないようです。

いつもは必ずリュウが私を出迎えに
私の元へ駆け寄ってくれていたのでした。


   動けないリュウへ私から走ってゆくことになるなんて…。


リュウへの愛おしい想いがいっぱいになり
とにかくリュウを抱きしめてあげました。


  『 もおう大丈夫だでな! 兄ちゃんがリュウを助けてあげる!

    何があってもお金がいくらかかっても絶対に助けたる!

    何にも心配せんでええぞ! 』


心の中でそう叫びながら歯をギュッと噛み締め
リュウを抱きしめ続けました。


   ‥1分が過ぎたのか、2分が過ぎたのか‥。

私はスッと顔を上げリュウの顔を見つめました。


どれだけのツラい思いをしたのだろう?‥

リュウは目をつむったまま身じろぎもしません。


疲れ果てた表情を浮かべつつも
私からの愛情を噛み締めるかのように身を丸くしていたのでした。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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2006.05.13

『[予知するココロ/暴走するMのエゴとコンプレックス]〜ひかり車中にて想う12〜逢いたいチカラ32』

—前回よりの続きです。

なぜ私がリュウの間近に迫る死に際して
東京の生活での嫌な思い出を次々と回想したのか?


「一刻も早くリュウに会って抱きしめてあげたい!」

その思いに集中したかった私はMからの携帯電話が鳴らないことを強く願っていました。

敵だらけの東京では数少ない同郷の友、

苦しい時に助け合った友を自分のことよりも最優先に考え
どんな無理な頼みも理由も聞かず承諾していたのでした。


ところがその(私の考えていた)感謝の気持ちを
Mは自分が偉くなったと勘違いを起こし

Mのエゴの暴走はピークを迎える直前にまで達していました。

一例を挙げれば

早朝や深夜、仕事中だということを一切考慮に入れず
というよりも私の生活をワザと妨害しているかのように特に用もないのに

Mは一方的な電話や訪問を繰り返すようになっていました。

そういった行為を繰り返すことで
私を自分よりも下位に置く=意のままに従わせることで

Mの自己顕示欲を満たし、
私に対するコンプレックスを解消しようとしているようでした。


—私に対するコンプレックス。

そう、Mは私に対して一種の(勝手な)尊敬と憧れを抱いていたのでした。

私が感謝の気持ちを現わすに従って
なぜかそれは 嫉妬 へと姿を変えてゆくのでした。

思えばMは私のマネばかりしていたのでした。

中学校時代には 私の描いた絵や服装を‥、

‥今ひとつのセンスにちょこっと離れて歩こ‥
    と思ったりしたことは楽しい思いでですが‥。

大人になってからも服装や仕種、私の周りに起きた出来事などのマネをするのでした。


少々バカ素直なところのある私ですが
さすがにMの語ることが不思議な偶然などというものでなく

俺にだってお前に負けない似たようなエピソードがあるんだぞ!と
(事の真偽は判りませんが)張り合っていることには気付いていたのでした。

嫉妬やコンプレックスといったものは

己が勝手に創造したイメージや感情に過ぎず
的になった人間にそれを投影し妬みや怒りといった

集合的無意識に俗する人類のマイナスの感情を自らに吸い上げているのである。
自らの身を滅ぼす結果へ導かれていることに目もくれずに…。


私はといえばMのことを尊敬し誇りにさえ思っていました。

少し幼稚なところもあり知に溺れた節のあるMでしたが

日本国内有数の大学院を2つも卒業し
優秀な頭脳が必要とされる職業に就いていました。

理不尽なワガママの吐出し口として私をターゲットに見定めていたMでしたが 

私がいつ怒るのか、いつ怒るのか、
こわごわ行動に移しているのが見てとれました。

そのMを傷付けないよう
私は1年ほども遠回しに注意を与え続けていたのでした。

その(私が考えていた)優しさは
Mのうすら笑いとオゴリを誘うのみでした。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


…この2年程前にまだ友好的だった頃のMと雑談をしていて
腹の底から笑い転げていた時、


   『 まさかコイツと縁が切れるとは‥。 』

フッとそんな言葉が頭の中を一瞬駆け抜けました。

その次の瞬間には


   『 俺はなぜそんなことを思ったのだろう? 』

全く訳が判りませんでした。

同時に笑みは消え去り、訳が判らぬまま沈んだ気持ちが心を支配していました。

その2年半ほど後にこのことは現実となり

私の生き方のいびつさを気付かせてくれた良いキッカケとなってくれるのです。
そしてそれはMにとってもその成長を促す出来事に成り得たようでした。


   心は、脳ミソではない‘ 心 ’は全てを知っている。

   感じとっているといった方が正確だろうか?


この未来を明らかにするチカラは
リュウの危機を私や母に知らせたチカラと同じものなのでしょう。


直感、心の声の人智を超越した偉大なチカラに畏怖させられた
印象的な出来事のひとつです。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


Mは

あの事故の時とその後の数年間に渡り私を苦しませ続けた
巨大な権力たちと同じ


    暴走するエゴの化物と化していたのです。


Mから電話が入らないでほしかった。この嫌な気持ち‥。

リュウのことだけに集中したい。


単なる利己的で自己中心的なエゴにつきあってなどいられない。


もはや1ミリの余裕さえ失っている。

やさしさの間違い。

今、はっきりと何が大事なのか、優先順位がわかった…。

                         —続く。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


『逢いたいチカラ』は全てが実話で私小説のような形式を採っています。
事故については10年ほども前の話となりますが私小説形式なので
全てが過去形での文章となっておりません、よろしくご理解のほどお願い致します。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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2006.05.10

『[40VS1の闘い/Mの活躍]〜ひかり車中にて想う11〜逢いたいチカラ31』

—前回よりの続きです。


上京してすぐに交通事故に遭ってしまった私を心配して駆け付けた 父は
数日を東京で過ごしました。


事故の概要や原因を知る為

病院で関係各所で息子が不当に扱われることのないよう、

苦労を重ねて社会の荒波を渡って得た
自分の知恵と経験を限られた時間の中で慣れない土地で十二分に発揮しようと

孤軍奮闘を重ねている様子が感じとれました。

友人たちには事故のことを黙っておこうと決めていたのですが

ただ一人、東京在住の友人(以下=M)には
この土地に不馴れな父への助けなどを中心に動いてもらうことを 頼みました。

この友人Mは名古屋の中学時代の友人で、
高校生のときに東京へ引越しこの頃は大学院生なので
比較的昼間も自由が許されしかもフットワークの良さは昔から知っていました。

学生時代にはこんな事もありました。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


ある日のこと、

バットや竹刀といった武器、
中にはノコギリや釘抜きなどの金属製の武器 を手にした

1クラス分強ほどの40人を超える相手と私独りが睨み合いの状態になっていました。


その頃はバタフライナイフという折り畳み式の携帯型のナイフが
映画やドラマの影響を受けて流行っていたこともあり

40人の中にはそれを常に持ち歩いている者もいたようです。
( バタフライナイフについては事件が相次ぎ、
  現在では法律や条例で様々な規制がされています。)

逃げ場のない狭い空間に追い込まれてしまったことを後悔し

怖いと思う気持ちは一切顔に現わさず
こんなことを考えていました。

後ろで武器をチラつかせてニタニタと笑っている連中は


  自分のことをカッコ悪いと思っとらんのかい?

  どう見ても子供のころマンガやアニメで見た悪党の手下、
  ザコじゃないんか?

  ヒーローに憧れんかったんか?


この目の前で何かをまくしたてているボス格の男も
こんな冗談みたいな人数を従えて私一人に何かを主張して


  カッコ悪いと思わんのかい?


と、こちらが説教をしてやりたい位に思っていましたが、
もちろんそれどころではありません。

形勢不利どころの状態じゃぁありません。

弱ければ 力が無ければ 主張も正しい理屈も通ることはありません。

それは実社会でも同じこと。


この40人は本当に私を殺そうとまでは思っていなかったと思うのですが

集団心理が働き歯止めが効かなくなることが予想でき
恐怖の中、何とかそれだけを避けようと必死に考えを巡らしていました。

そうこうしている内、ボス格の男と小競り合いとなっていた時、
少し離れたところでその様子を見ていたMが

仲間を呼びに走ってくれていたのでした。

大騒動になる前に 駆け付けてくれた仲間たちは
4〜5人程度でしたがその内のひとりがボスを含むこのグループの何人かと知合いで

私は事なきを得たのでした。


九死に一生、

Mの機転の利いた素早い行動には相当に感謝をしました。


逆に、
私が上京してすぐに阪神淡路大震災が起きた時には

たまたまMが関西方面に泊まり掛けで居るらしい
という話が伝わってきていたので

関西の友人たちの安否を確かめながらMの居所を探し出し

その無事であることを確認し
Mの親からは随分と感謝をされたりもしました。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


Mとの間では様々な局面で助け助けられたりを繰り返し互いの信頼を築いていったのでした。

事故の時も東京に不馴れな私の父と一緒に関連各所を廻ってくれ案内をしてくれ
期待した通りにMは動いてくれました。


私はMに感謝をし、

しかしその感謝の気持ちがアダとなり


後の

手のつけようのない程のMのエゴの暴走を招くことになるのです。

                          —続く。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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2006.05.08

『[電照菊の夜景、幻想の通り路]〜ひかり車中にて想う10〜逢いたいチカラ30』

—前回よりの続きです。


私を乗せた週末の夜の、適度に混雑していた新幹線ひかりは

天竜川を渡り浜名湖を超え
いつの間にか愛知県の中を走っています。

リュウのことを想い
泣き腫らしてしまった目、時折涙ぐんでしまう目を隠すため
サングラスをかけたまま窓の外をずっと眺めていました。


住宅もまばらな夜の風景の中に

いくつもの行灯か提灯のようなもの
ぼんやりとしたオレンジ色の暖かな灯りが集まってそこいら中に点在しています。

それらは列車が進むにつれだんだんと数を増やし
何か賑やかな気分にさせてくれます。

夏祭りかクラシックなクリスマスのイルミネーションを彷佛とさせるような灯りたちです。


       でも、
       
       そのどこにも人の姿は見当たりません。


灯りの正体は 

           “ 電照菊 ”

を育てている照明とガラス製の温室やビニールハウスなのです。
【リンク: 電照菊の夜景.】

愛知県の南方のこの辺り、渥美半島や豊橋は菊の花の出荷量が日本一で
夜間に白熱灯を用いて人工的に日照時間を長くすることで開花の時期を調節しているのです。


暖かみを感じさせてくれるこの灯りたちの中に

誰一人の存在も確かめられない微少な戸惑いに

ここを通り過ぎる度毎に言い知れぬ寂しさと

童話の世界か

エッシャーの不思議な絵の世界に迷い込んでしまった
かのような感覚を覚えてしまうのです。


それは私の心の中では

東京と名古屋の空間的な距離などとは少し異なるひとつの区切り
ともなっています。

その夜景を見送りながら、

リュウの死を間近に迫る事実として覚悟しなければならなかった私は

リュウと過ごせたはずの6年間と引き換えにした
上京してからの経験、試練の数々を

その意味を価値をムリにでも見い出そうとするかのように
次々と思い起こし続けるのです。
 


                            —続く。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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2006.05.02

『[瞬きを放つ偶然の星々〜ロトスコープアニメーション]〜ひかり車中にて想う9〜逢いたいチカラ29』

—前回よりの続きです。

不思議な偶然の一致はこれだけでは終わりませんでした。

ロトスコープというのは
ウォルト・ディズニーが発展させたアニメーションの特殊な製作技法で

クラッシックディズニーと呼ばれる
『白雪姫』『ピーターパン』などの初期の作品で常用された技法です。

簡単にいえば、
俳優の動きや演技を実写のフィルムで撮影したものをアニメに興す、というものです。

大変な労力と資金のかかる製作手法です。

その為、日本のアニメ業界ではほぼ壊滅し
対極にあるリミテッドアニメと呼ばれる手法が生み出されました。


私はこの ロトスコープ という技法を

当時まだ映像をパソコンで扱うこと自体が珍しく
DTV(デスクトップビデオ)などという呼ばれ方をしていた十年程前頃から研究を始め

高額なワークステーションやソフトを手当たり次第に買い集め

デジタルでのロトスコープアニメーションの製作技法を追求していました。

( この少し後に私の製作したロトスコープのサンプルアニメを人を介し
  ある著名なアニメ監督に手渡したところ、
  この技法を無断で研究、盗用され
  映画や音楽プロモーションビデオに多用され、
  このアニメ製作会社の特徴、売りとなってしまいました。

  総合的な演出力やヒト、モノといった力の差を痛感させられました。

  同時に、私の人生においては 
  この種の問題が常につきまとう[=失敗のパターン]
  ことを後に確信することになります。
 
  そしてこれを自身の改革で乗り越えることにこそ
  “ 深淵な意味と価値 ” があることを知ることになります。 )


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


2005年の8月に、

私のサンプルアニメを目にしたあるプロデューサーから

実写の映画( 今秋 松竹系 全国公開予定 )の中に
ロトスコープによるアニメーションのキャラクタを登場させる という

アニメーション監督の仕事 の依頼をいただく訳ですが

香港ディズニーランドの問題に取り組んでいたちょうどその頃であったのと

この数カ月の未来の仕事のスケジュールの願望を紙に記していて、
ほぼその通りになったことに驚きながら

        奇妙な因縁を感じつつ、


「 有名(=ディズニーや前述の著名なアニメ監督)無名(=私)に関わらず

  人は人に影響を与えたり受けたり

  芸術でも何でも歴史として刻まれてゆくものなんだなぁ‥。 」


と 私も一応、

       ‥人類の一員だったみたい。 


と グローバルさ と ミニマムさ の繋がりを妙に実感し

(技法を)マネをされた悔しさと怒りを抱えながらも

自分にもいくらかの価値を認めることができました。


ただ、この時の私は

    — 小さくとも己の果たすべき道を一歩づつ確実に
      こなしてゆこうと小さな決心をしていた —

ので、確実に時間を要するこの仕事を引き受けるかどうか迷っていたのでした。


しかし、

私を追い立てるかのような 偶然の一致を果たす数々のキーワードたち は


ひとつひとつでは何を意味しているのかよく解らなくとも

   私の目の前に現実のものとして現わされた時

     星座が星々を紡ぎだすことでその存在、意味を成しているのと同じように

       この偶然たちがひとつ、またひとつと結ばれてゆくに従って


私の行くべき道を使命を、


幸福へとつながる道標を示してくれているかのように感じられたのでした。

     ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

‥‥‥ 話が少しそれてしまったように思います。

 ‥‥ 先走り過ぎたようです。


東京から名古屋へ向かう4年程前の

2001年12月7日ひかり車中の私には

blogを始めることや香港ディズニーランドの問題、映画の仕事など

     想像もできていません。

もちろん、このすぐ後に経験することになる

あの奇蹟へとつながる 
リュウの必死で純粋な想いが起こした極限下での不思議な出来事に関しても‥‥。


      〜 リュウとの不思議な話 〜 を語る為には
    もう一度10年前のあの事故の日に戻らなければなりません。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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2006.04.28

『[あきらめの中で夢は現実と成り〜映画の仕事へ]〜ひかり車中にて想う8〜逢いたいチカラ28』

『[あきらめの中で夢は現実と成り〜映画の仕事へ]
〜ひかり車中にて想う8〜逢いたいチカラ28』

—前回よりの続きです。

それは実写の映画の中に
ロトスコープ(次回解説)によるアニメーションのキャラクタを登場させ
実写の女の子と対話をさせる、というものでした。

これまでにも映像の仕事などには関わってきたのですが
映画を経験したことはありません。

何かを創造しようとする種類の人間には
 映画への憧れ を持つ人が多いと思うのだが

私もそういった内の一人で

学生時代には
SF映画好きの友人とスピルバーグやルーカスの話しで盛り上がったりしたものでした。

その友人も現在は主にコマーシャルなどを製作する会社で
3DCG(コンピューターグラッフィックス)を製作統括する立場で活躍しています。

ただ、映画を製作することを目指していたという訳ではなかったので
当然映画の仕事とは縁がなく、

私はこの頃、
毎夜実家から東京へ持ってきていた
スピルバーグやルーカスの伝記を読み返しながら

映画製作への想いを“ 前向きに ”あきらめることにしていたのでした。

       そういえば‥ と、

社会に出てからガムシャラな努力を重ねる内に

「  若き日の映画への憧れを、いつの頃かもはっきりしないけれど
              どこかへ置いてきてしまっていたのかな‥

          実写の映画の製作に関わることはもうないな‥。 」


と一抹の寂しさを覚えつつ。

自分の人生の大局を見据えながらも
己の果たすべき道を一歩づつ確実にこなしてゆこうと

小さな決心をしていたのでした。

その先には大きな夢を独力で成し遂げる自分の姿を描きながら—。


誰に伝えることもなくこんな思いを抱いていたちょうどこのタイミングでの
映画の仕事に関れるというお話でしたから何とも不思議な偶然に驚きつつも


「 あぁ、これも幸運の布置なのかな?  

   やはり(成功法則で知られるN・ヒルやマーフィーの著書の)
   ガイドと呼ばれるものの存在や

 (亡くなってしまった)リュウや叔父の意志のチカラが働いているのだろうか?」

と、願望とか成功とか呼ばれるものの 真の意味 に気付きつつも

冷静な考えを巡らせながら

そのコツというものが解りかけてきたのでした。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


『逢いたいチカラ』は全てが実話で私小説のような形式を採っています。

事故については10年ほども前の話となりますが私小説形式なので
全てが過去形での文章となっておらず、現在進行形のような表現が多々あります。

よろしくご理解のほどお願い致します。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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2006.04.22

『[香港ディズニー香港政府への怒り〜そして映画の仕事へ]〜ひかり車中にて想う7〜逢いたいチカラ27』

—前回よりの続きです。


冷静にこの時のことを振り返ってみれば
そんなにリキまなくても‥と、思わなくもないのですが、

それはその後の試練を経たことによる私の心の成長と
十年もの月日が流れたことによる記憶の退化がそう思わせているだけのこと‥。

ここでもし名古屋へ帰っていたら、その後の運命も変わっていたのかもしれません。

この後もなぜか、
理不尽な理由や万人が成り立たせている正義の顔をした巨悪といったものに幾度となく
立ち向かうこととなり

社会や人間の本質と己の限界、極限を知ることとなります。

そして上京をしてから6年程経った愛犬リュウの死後、
幸運の前兆としての布置(フチ)が私の周りで起き始めていることを
少しずつ理解できていったのです。

自分の歩むべき道が何なのかが少しずつ明らかになり
blog『ニライカナイ逢いたいチカラ〜リュウとの不思議な話〜』
を始めたのもそういった心境の変化からのものでした。

このblogを初めて数カ月したある日に
香港ディズニーランドによる悲しい事件をWeb上のニュースで知りました。

私のディズニーのアニメに対する憧れともいえる思いを綴りながら
この悲しい行為を止めさせることをblogの読者の皆さんに呼び掛け、助けを求めたのです。

これまでの私なら人に協力を求めるということは決して行わないことでした。

幼い頃からの体験が
独りで生きなければならないという強固な信念となって根付かせていったのかもしれません。


—そしてこの呼び掛けはひとつの成果を生みました。

香港ディズニー香港特別行政区政府による悲しい行為を止めさせることはできませんでしたが
blogのトラックバックを活用することでweb上のいくつかの地点で反響が起き
たぶん新たに数万人ほどの人々にこの事実を知ってもらうことができたのでした。

なかには、直接香港ディズニーランドへ英語で抗議をしてくれた方までいたのです。

香港に住み動物愛護のblogを発信されている方からも情報をいただき
現地でもこの悲しい行為は話題となり
大規模な開発による環境破壊や労働者との問題なども含めて随分と問題視されたとのことでした。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


そしてこの時 不思議なタイミングで突然に、
極めて稀な内容の映画の仕事が私のもとへ舞い込んできたのでした。

2005年の8月、あの事故から10年ほどもの歳月が流れていました。


                                —続く。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


『逢いたいチカラ』は全てが実話で私小説のような形式を採っています。
事故については10年ほども前の話となりますが私小説形式なので
全てが過去形での文章となっておりません、よろしくご理解のほどお願い致します。


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2006.04.18

『[死すとも帰らず]〜ひかり車中にて想う6〜逢いたいチカラ26』Photo

前回よりの続きです−。

Yoake


こんな(血液型の)興味深い話にも一切、感心が向くことのない
張り詰めた心のままの、
針の先が触れれば張り裂けてしまいそうな極限な状態にあった私は

とりあえず名古屋へ帰って来い、名古屋の病院に入院すればいい 
という父親の言葉を断固として拒否していました。


     「 男児、志を立てて敷居を跨げば
 
                死すとも帰らず 」


少し間違えていると思うし誰の言葉かも、どこで知ったのかも覚えていませんでしたが、
故郷を離れる時に私は心の中で何回もこの言葉を無意識の内に繰り返していました。

でも明確な志、目標といったものを描いていたわけではなく
あえて当時目標としていたものは何かと尋ねられたら

それは ‘ 苦労 ’ でした。

『巨人の星』という故梶原一輝氏の原作の漫画のワンシーンで

清水の次朗長だったか歴史上の高名な武士だったかが
月に向かってそう願ったというエピソードが描かれていました。


   「 我に艱難辛苦(かんなんしんく)を与えたまえ 」


この言葉も上京する時、常に私の頭の中を占拠していた言葉です。

そしてこの言葉、願いは見事にかないました。

この事故をかわきりに
凄まじいまでの試練が次々と私を襲うことになるのでしした。

あまり普通には味わわないような境遇を
これまでにも少なからず経てきたような私でしたがこの当時は

なにか 大きく一切合切を 自分は変わらなければならない 

という強列な衝動に駆られていたのでした。


その為に環境を変え、職を変え、友人知人先輩後輩たちとも離れ車やオートバイも捨て
そして愛くるしい愛犬のリュウとも離れることを厭わなかったのです。

満身創痍の状態の私でしたがこんな思いから
頑なに父の言葉を拒否し続けたのでした。

このまま田舎へ帰ることは恥だとも思っていました。

名古屋と東京は僅か350〜400㎞程度離れているだけ、新幹線だってあるし
同じ日本なので言葉だって通じる 東京ではなく海外へ単身移住することも選択肢にあったから

交通事故程度で帰るのは何とも弱々しく格好わるいことだと思っていたのです。

実際の暮らしの中では方言や訛りによる誤解とか気候の違いとか
車のない生活、とにかく東京は歩かなければならない 
都会の人間の独特な冷たさ—思っていた以上の様々な経験を積むことが出来たのでした。

この時、私は交通事故に遭ってしまったことを友人たちに伝えようとはしませんでした。
それは幼いときから繰り返し聞かされた父の言葉がなぜか心に焼き付いていたからでした。

     「苦労を話しても人に笑われるだけだ。」

幼かったころの私には ともだちたちもそんなに冷たいの? とその意味がよく判らなかった。

この事故の時でさえ、
友人によけいな心配や出費をかけさせてはいけないという思いから知らせなかったのであり

この言葉の意味を世間の当たり前の厳しさを心から理解はできていなかったのです。


                                  —続く。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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2006.04.14

『[変わってしまった私の血液型]〜ひかり車中にて想う5〜逢いたいチカラ25』

父との話し合いにより
「(事故による負傷の度合いを)軽く見過ごしてしまった。」 医師から
私は入院をするよう言われました。

個室には空きがないという事で、
同じように交通事故に遭われた方のたくさん居る大部屋をあてがわれました。

その病院の不潔さ、がさつな雰囲気は私の気をさらに滅入らせました。

毎日のように交通事故の患者が運ばれ、背骨を折ってしまったり
かなりの重症を負ったような人も運ばれてきました。

ある日、私の斜め前の患者さんの体調が急変し病室は緊迫した雰囲気に包まれました。

心電図やら何やら色々な延命機具が病室に持ち込まれましたが
最後には心臓マッサージなどが施され、

        これでもダメかという空気の中、

集中治療室などに移されたようですが、
 
   その人が再び病室に帰ってくることはありませんでした。

私はその人の生死を確認することをしませんでした。

           怖かったのです。

         「俺も死んでまうンか?」


主に夜になると死への恐怖が私を襲い、独り闘わざるを得ませんでした。

時に震え上がり、まともには寝られませんでした。


        「俺はこんなに弱かったンか?」

重症な患者さんも多いせいかベッドに寝たまま携帯型の容器に排泄をされる方も多く
それ自体は仕方がないのですが

とにかく病院側の配慮といったものがまるで感じられないのです。


排泄物はすぐに処理されることはなく、その匂いは部屋に充満し
食事もそういった中お構い無しに運ばれてくるのでした。

匂いのために一口も食べられない時も多々ありました。

看護婦さんたちはなぜか皆それぞれに制服を工夫するなど
病院には似つかわしくない派手さを感じさせ、

医師の口からは患者の容態を気にするような素振りは微塵も感じられませんでした。


あぁ、そう言えば入院してすぐの頃に血液型を聞かれたとき、A型です と答えたら
主治医と看護婦たちが一転して怪訝な表情となりヒソヒソと会話を始め

何事かと思っていたらもう一度血液型を聞かれて。

もちろん何度聞かれても A型です と私の方も怪訝な表情で答えていたら

      あなたはO型ですよ, と。 血液検査の結果だと。

結局もう一度血液検査をすることになりました。


          結果は 何と O型でした。


唯一この時だけ医者が医者らしく感じられた出来事でした。
頭を強く打ち付けた私の脳や記憶に障害でもあるのかと疑ったのだなと判りました。

気になるのが私の血液型、というか私の頭、記憶。

子供の頃に何度か手術をし、その度に血液検査をしていて学校でも検査があって

          私の血液型は A のはず。

後年、母親に確認したところ あんたはA型だがね という返事。


ほっと自分の頭の無事なことに胸を撫で下ろしつつも

         「人間の血液型って変わるものなの?」

という大きな謎に直面しました。


しかし当時の私にそんな事を考えている余裕は針の先ほどもなく
この後、この事故以上の様々な試練を経た後の何年も先にやっと少しだけ調べてみたのです。

結論から言えば人間の血液型は変わることもあるらしいのです。

検査の方法に問題がある場合やガンの末期などにそれは起きることも。


また、  “稀血(まれけつ)”  と呼ばれる
何か妙に語感の響きが良い血液型が存在し,

割と知られている
Rh−(アールエイチマイナス)よりもさらに珍しい 亜種 の血液型だそうで、
これがよく判定間違いされるらしいのです。

そんなこんなで私の確かな血液型というのは今もってよく判らないままなのです。

                               —続く。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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2006.04.06

『[父の優しさ]〜ひかり車中にて想う4〜逢いたいチカラ24』

自宅へ息も絶え絶えに辿り着き、洗面所の鏡で自分の顔を見てみました。

左の目の上というか頭部は大きく腫れ上がり、まるでお岩さんのようです。

体や関節の何ケ所かも腫れ上がり変型しています。
当然、着ている服もボロボロで大きく破れたりもしています。

そのこぶし大ほどもある 腫れ にかろうじてガーゼがぶら下がっています。
とても医者が施した手当てだとは誰も思えないでしょう。

その 腫れ のせいで左目の視界はほぼ遮られています。

とにかく疲れ果てていた私はまだ午前中でしたがそのまま深い眠りに落ちてゆきました。

夜に目の覚めた私の気分は最悪で、頭やら全身の痛みはよりひどくなっていて
目眩がとまりません。体も昭和30年代のブリキのロボットのオモチャのような
ぎこちなさを思わせ可動範囲が狭まっていてままなりません。


ボンネットというか車の全面に私を張り付けたままさらに加速し、
何十メートルかを走行した後に初めて己の車に張り付く人体に気付いたこの運転手、
大学生は急ブレーキを踏み、その反動を勢いをそのまま譲られた私の体は
アスファルトの上に全身を強く叩き付けられたのだから


   普通に素人目に考えてもウチに帰ってちゃいけなかったのです。


すぐに病院へ逆戻りすることになり、そのまま入院。

いつ実家へ連絡をしたのかはっきりとは思いだせないのですが
父親が新幹線で名古屋からその病院へ直接飛んで来ていました。

上京するキッカケのひとつに父親への反発もあったのに
病院で父親の顔を見た時には、張り詰めていた心が瞬時にコドモのココロになって
涙が溢れだしそうになりました。

そんな顔を見られては恥ずかしいので何とか涙をこらえ、平然を装って父と会話を交わしました。
後に父はこの時のことを私が帰郷する度に繰り返し母や兄たちに語ります。


       まるで覇気の無い死人のような顔をしていた、


僅か数カ月前に別れた息子がまさかこんな無惨な姿になってしまうなんて
というショックを感じていたのかな?照れて直接の表現ができない父の本当は優しい心に
最近になって、というか世間の厳しさを知る度に フッ と気付くのです。

                                    —続く。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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2006.01.28

『[ドクターハラスメント]〜ひかり車中にて想う3〜逢いたいチカラ23』

11年程前、名古屋から東京へ上京して僅か数カ月後に出会ってしまった

          一つ目の大きな試練—


といっても、日常毎日聞く話で、よほど特殊なものでない限り
ニュースに取り上げられることもないようなものです。

夜間に横断歩道を歩行中、暴走車にはねられたのです。

それだけなら、まだ良かった。

被害を受けた私への加害者、関わったいくつかの公的機関、組織の扱いは
全く信じられないものでした。
およそ、人間扱いをされませんでした。


   「ここは本当に法治国家の日本なのか?」


          「俺は日本人として扱われていたのか?」
      (日本人以外の方への差別的な扱いが現として存在しています)


 「これが東京流なんだろうか?」


          「何と恐ろしい国に住んでいたんだろう。」


なぜか揃いも揃って権力を乱用する勘違いをした巨大な公的機関、組織の担当者、

患者のことなど一切考慮しない我利我欲だけを追い求めている病院

それらに振り回され、
事故にプラスして追い討ちをかけられるように数年に渡り苦しめられる事になるのです。

私に過失はなく、一方的に被害に遭い、外的にもダメージを受けた私は
救急車で病院へと運ばれました。

           「自分で乗れ!」

救急車が到着した際、現場に居合わせたある公的組織の人間はそう怒鳴りました。

              「?」

何が起こり始めたのかその時は理解できませんでした。


到着した病院でも異様な出来事は続きました。

なぜか、救急指定を受けている病院なのに、

受付での対応のみで、まるで風邪でもひいて来院した一般の診察患者のような扱いです。

何時間も待たされた挙げ句に、初診ということで診察券などを作るよう指示されました。
その上、ベッドに空きがないとのことで、診察室で一晩を過ごすことになりました。

そして、翌日には朝一番に病院から追い出されました。

その際、現金の持ち合わせがないことを伝えると、
(松葉杖の)レンタル料が払えないのなら、
 
       「 松葉杖は返して下さい。」

と事務的な応えの後、取り上げられました。

     唖然とし、 目を丸くし、

しばらく受付の事務員さんたちを見つめてしまいましたが
忙しいから早く帰れ、という無言の雰囲気が伝わってきました。

満身創痍で片足を引きづりながら、タクシーで何とか自宅まで辿り着きました。

※『逢いたいチカラ』は全て実話です。誇張なども一切ありません。
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2006.01.21

『逢いたいチカラ22〜ひかり車中にて想う〜[元気を出して](コミック)』

genki


名古屋へ向かうひかりの車中では、こんなことも思い出していました。

上京したてのころは、
生活環境の違いや首都圏の人たちのベーシックな考え、意識などに
戸惑いを覚えつつも、その苦労が楽しくもありました。


しかし、一つ目の本当の大きな試練はそのすぐ後にやってきました。

ここで詳細を記すことは避けようと思いますが、

続けて、大きなことから、個人的なことまで

まるで、溜まっていた地殻プレートの撓みが一気に弾け
その勢いが津波として伝播するような様相を呈した、いくつもの試練が
私の運命でもあるかのごとく次々と押し寄せてきました。

ただし、このことは
今となっては良い経験をしたと考えられるまでになっています。

私としては

  「なぜ、こうも正義や公平さといった
     誰もが理解しているはずの道徳が
   世の中で貫くことが複雑に難しいことになるんだろう。」


という、疑問が常に頭に在り
信念となって、行動の原動力になっていました。


この純粋な気持ちは、振り返ってみると
今の私からみても微笑ましささえ、感じます。

社会の矛盾は確かに強固に現存しているし、
それらを破壊し、進化していかなければならない、

でも、私自身の考えも若すぎる、偏向した部分もあったのです。


現在では、より客観的に観られるようになったこれらの一連の出来事も
当時の私には不可能で、

そんな余裕をもち合わせる事など微塵もできませんでした。

詳細の解らない実家の家族や、友人たちには相談のしようもなく
ただただ、独力で闘うのみでした。


そして、そういった流れにも一段落が着いたそんな頃、

実家へ帰省し、寝転んでいたら、
リュウが私の腕に手をかけて、全てを理解しているかのごとく
ジッと悲しそうな同情するような目で私を見つめていて


   「兄ちゃんの考えてることが解るの?」


と、その知能の高さ、その感情の機微に驚き、 
今回のコミックの、
(今はもう、この世に居ない)リュウの優しさを経験したのでした。


   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


無論、リュウには社会の複雑な仕組みなど解らないはずです。

でも、その根本、つい見失いがちな、とても単純で美しく優しさに満ちた
この世界の全ての原点を思い出させてくれるのです。


  ウソはいけない  優しさは勇気を与えてくれる


そんなシンプルでも、非常に強い、心の奥底に響く
忘れかけていた真実を知らせてくれるのです。


愛は最強で、この世の全てが愛から発していて
人間の社会も法律も、もともとは愛の中に全ての人や生命が生きられるよう
発展してきたものなはずです。


   「リュウは地上に降りて来た天使みたい。」


華やかだった東京が色褪せて見え 虚しさに包まれ 

   「この何年かに意味があったのだろうか?」 

などと考えていたとき、 

孤独と殺伐さを心の奥底に押し込めて毎日を過ごしていたとき、


邪悪と相反する様なリュウの素朴さ、無欲さがより際立ち

       そう、    思えたのです。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

追記06.6.24
※ご注意 《 盗作blogについて 》  
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私小説『逢いたいチカラ』やblogのその他の記事、コンテンツより
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2006.01.15

『逢いたいチカラ21〜ひかり車中にて想う〜[上京物語]』(photo)

hikari

確かこの時は、品川駅にも新幹線が止まるようになり

(私の事務所兼住居のある渋谷から遠い)東京駅まで行く必要がなく、
完成したばかりのピカピカの品川の駅から
名古屋行きのひかりに乗ったように覚えています。

新幹線の中でも

リュウの命があと僅かしかない、ことを思うと
泪が目に滲んできてしまうので
サングラスをかけたままでした。


ネオンの華やかな都内の高層ビルや繁華街を抜けると
静かな住宅地を走り抜けてゆきます。

景色も遠くなり、ゆっくりと、単調に流れてゆきます。

ひかりの車中では
東京へ出ていくキッカケとなったいくつかの出来事を思い出していました。


   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


      なぜか縁があるのか

勘違いをした権威者、 がさつで我利我欲の固まりのような人たちに散々振り回され、

まだ、若過ぎた私はそういった人たちの真の目的を見抜けず、

    ワナ、裏切り、誤解、ウソ、保身 

などといった人間の持つ、嫌な醜い面をたっぷりと見せつけられていました。

ただ、そういった中でも新しい仲間ができ、
何が正しいかを見失うことがなかったのは幸いでした。

そして、直感で感じていた、

    「このまま名古屋に居ても仕方がない。」

という思いから、何のツテも具体的な目標も定まらないままに
東京行きだけを決意し、先ず、周りに宣言をしました。

グラッフィックデザイナーの先輩の仕事を徹夜で1日だけ手伝い、
その報酬としては高すぎる7万円もいただいたりして

新幹線での通いなど、何かと出費が嵩む東京への転職活動をしていたこの頃、
たいへん助けられました。


しかし、こういう時に限って、マーフィーの法則ではありませんが
確か2週間程の間に、駐車禁止違反で3回もレッカー移動させられ
稼いだ7万円はすぐに消えてしまいました。

色々な事情が色々な人にあるのでしょうが
このタイミングでのことなので大変、腹が立ちました。

  あまり車も通らない裏道で、
    しかも年中、車を止めている所だったのに‥。


       世間は厳しいものです。


不思議なもので、周りに宣言をしてから僅か一ヶ月半程で、
ある会社への就職が決まり、

部屋の片付けもしないまま、誰からの見送りもないまま

暮れも押し迫った12月の末に慌ただしく上京しました。

賃貸契約を済ませてあったせまいマンションには
まだ電灯も設置しておらず

忙しさの為、カゼをひいた私は
真っ暗な部屋で毛布を被り

独り、年明けを迎えたことを憶えています。


   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


この頃の上京するまでの一連の急な展開、出来事も

今、思えば

   布置、共時性(シンクロニシティ)、ガイドの存在を

感じさせるものがありました。


その後の東京での生活、活動、独立、試練などを経て
 

      なぜ、同じような失敗を繰り返すのか? 


私が陥りやすい運命、正しくても偏った考え、出会いやすい人間関係、
などの原因、理由を

         リュウの死をキッカケに

ハッキリと明示してくれる、いくつかの書物に出会うことになります。


そういった書物や不思議な偶然、体験のおかげで、
この頃のある面、迷走していた私の行動も現在では解釈できるようになり

これからの私の人生の指針をも、築いてくれることになるのです。

   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

確かこの頃、シャ乱Qの曲で上・京・物・語という曲があり、
たびたび頭の中を流れていたことを覚えています。


                         —続く。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


『逢いたいチカラ』は全てが実話で私小説のような形式を採っています。
( 現在は2001年12月の出来事を綴っています。 )
その為、全てが過去形での文章にしておりませんが、
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追記06.7.27
※ご注意 《 盗作blogについて 》  
『逢いたいチカラ』は2005年2月より連載開始しております。
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2005.12.31

『逢いたいチカラ20〜悲しみの道玄坂X’mas4〜[クリスマスツリーと春の萌し]』(photo)

Xtree1
☝〔写真はCG加工した六本木ヒルズのツリーです。〕

リュウ(柴犬)の生命が脅かされて初めて、
私自信が受けたショックの大きさに
その純朴さの価値がどれほど重要なものか
新ためて思い知らされました。

リュウの純朴さと対比するかのような
この時期の、特に華やかな大都会の東京が
逆に私の心の悲しみや寂しさを増長させてゆきました。


また、(名古屋から)上京してからの色々な出来事なども頭をかすめ、

私は泣きはらした目を隠すためのサングラスをかけ、
帽子を目深に被り、クリスマスの飾り付けで華やいだ街中を
マークシティのエスカレーターをいくつも下り

時折の涙をこらえながら
人ゴミの中を早足で素通りして行きました。

マークシティウェストの出入口からビルの中は、左右に店鋪が立ち並び
百メートルはあろうか、という程の直線が続いていて、
柱が何本も一直線上に並んでいます。

その柱の一本一本にセンスの良い、
全く同じ、青と白のクリスマスツリーとリースが
飾り付けてありました。


     「キレイだなぁ‥、贅沢だなぁ。」


と同時に、母が電話でこんなことを言っていたのを思い出しました。

「リュウがこんなことになって家の中の雰囲気が真っ暗に沈んじゃったから
              迷ったけどクリスマスツリーを飾ったよ。」


そのツリーというのは もう何十年も前の、
私が子供の頃からウチに在る 小さな50センチ程のツリーで
商店街の飾り付けに使われるようなビニールの素材でできています。

このマークシティの何十本もあるツリーの内の1本だけと比べてみても、

       年代を感じ見劣りしてしまいます。

電飾も色んな色の、ラッパのような笠が各々についていて〜

ただ、そのクラシック感のあるデザインが
         かえって新鮮に見えたりもしますが-。

リュウは、なぜか
私が赤ん坊の時から中学生位まで使っていた
          タオルケットを敷いて寝ていますし、

クリスマスツリーも五月人形も一緒。

弟のような、子供のような不思議な存在です。

人からは時々、リュウと顔がそっくりだね、と言われることもありました。

同じ母親に育てられたせいか、性格もよく似ているところがあると
自分でも感じることがあります。

なので、リュウにシッポやミミが付いていることに
時折、違和感を覚えることもあるような始末でした。

人間であると錯覚してしまうし、

喜怒哀楽や感情の繊細さ、気の使い方、道義を重んじる姿勢など


     実際人間とほとんど変わらないのです。


Xtree2
☝〔写真はCG加工した原宿のツリーです。〕


   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


クリスマスが近付き、何となく心もウキウキしていたのに‥
と、こんな事も思い出していました。

それは、私が小学校の低学年から大学生になる頃(当時名古屋)まで
一緒に過ごした愛犬のヨークシャテリアのことでした。

ある病気で全身の毛が抜け落ち、桜の花が満開になった頃、
逝ってしまいました。

  その後、冬も終わりに近付き、少しづつ暖かくなり

  春の陽射しと陽気が感じられ、少し汗ばんだり‥

  桜の花が満開となるような日々が近付くにつれ

その、希望溢れるような季節の移り変わりとは裏腹な

  
寂し気な空虚な気持ちに毎年、襲われるようになりました。


     「—春がやって来るのが怖い。—」


愛犬のヨーキーの死後、10年が経っても涙することがありました。


「もしリュウが今、逝ってしまったら今度はクリスマスが
 近付く度に、あんなイヤな思いを毎年感じることになるんだろうか?」


   ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


このblogへ
ご訪問していただいた方、いつも応援して下さる方、TBしていただいた方
などたくさんの見知らぬ方々へ御礼申し上げます。

今年は大変、お世話になりました。

描きます、と予定した記事などもあまりUPしておりませんので
来年はより一層の努力を重ねて
自分が表現したい、と思うものをたくさんUPしたいと思っております。

途中、多忙の為にほとんどblogが中断してしまうような時期もありましたが
そのような時を過ぎてもご購読、応援を続けていただいた方が居られることに
大変、勇気付けられました。


リュウとの不思議な話は、出し惜しみをしているという訳ではありませんが
本当の話しであり、私にとっても一般常識で考えても 、
あまりに奇蹟的な出来事の為、
発表してしまう事に躊躇している、というのが端的な理由です。

その頃の心情や出来事の、詳細を忘れない内に
記録に残しておきたい気持ちが強いので

来年からはご期待いただきたいと思います。

2006年も

      ニライカナイ逢いたいチカラ
         〜リュウとの不思議な話〜


を引続きご購読いただけると幸いです。

                
                          ネリカナヤ


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2005.12.25

『逢いたいチカラ19〜悲しみの道玄坂X’mas3〜』(photo)

マンションを出た私は
道玄坂の繁華街の人ゴミを避けるためと、渋谷駅への近道として
渋谷マークシティの中を横断する道を選びました。

ms_iriguti

マークシティは、道玄坂に沿う様に500m程もの長さで東西に建てられた
駅に直結した25階建ての商業、オフィスビルです。
インターネット広告代理店のサイバーエージェントもこのビル内にあります。
(藤田 晋社長が女優の奥菜恵さんと御結婚され一般にも話題となりました。)

私がいつも利用するマークシティウェストの出入口は
近未来を思わせるような造りで
マンションからすぐ近くなので雨の日などには便利でした。

名古屋が都会といっても東京と比べれば見劣りしますし
(名古屋の中心地である)栄にでも住んだ事があれば
都心に住むということに慣れてもいたことだと思います。

しかし、私が子供の頃から育ったのは名古屋市内といっても
孔雀や大きなウシガエル、底なし沼や、野生のシカやイノシシまで生息していたほど、
自然に溢れていました。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: コミック4大秘境名古屋—孔雀編—.】

このマークシティウェストの出入口を通る度に

「上京する時には、こんな都会的な暮らしをするなんて
                夢にも思わんかったなぁ。」

と、感慨深気に思いを募らせることもありました。


時に、アイディアが煮詰まった時など

「せっかく、こんな高い家賃を払って
   東京の中でもこんな都心中の都心に住んでるんだから
       気軽に楽しみを見つけたりしながら生活してこ。」

などと考え、
歩いて5分程のセルリアンタワー東急ホテルに向かい、

恰好でも付けているようで、少し気恥ずかしい気もしましたが
40階にあるカクテルバーで新宿の高層ビル郡などを眺めながら
気分転換をしたりしました。
(お酒は1杯数百円程度で、1時間以上も過ごしたりしていたので
          イメージよりとてもリーズナブルでした。)

kousoubill

ツッカケにTシャツ、帽子の格好で入店した時には
さすがに店員の方に嫌な顔をされたりもしましたが‥。

家族や友人も、こんな環境に私が暮らしていることは
全く想像できていないようでした。

ので、詳しい説明は避けるようになりました。
いわれのない誤解や妬みを持たれることが多いことに気付いたのです。
田舎から上京した人の中には、こういった経験をされた方も多いようでした。


                             —続く。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


『逢いたいチカラ』は全てが実話で私小説のような形式を採っています。
( 現在は2001年12月の出来事を綴っています。 )
その為、全てが過去形での文章にしておりませんが、
よろしくご理解のほどお願い致します。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

追記06.7.14
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『逢いたいチカラ』は2005年2月より連載開始しております。
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2005.12.24

『逢いたいチカラ18〜悲しみの道玄坂X’mas2[真理]〜』(photo)

dougenzaka2

様々な局面での、専門外ともいえるような種類の闘いも経験し

自分の精神的、肉体的な限界、マックスを知り
弱さも知り、そういった渦中にあっても勝利し続け

独りきりで切り抜けて来た自分にある種の自信、余裕を持てていました。


    その矢先の突然の母からの知らせ。


リュウがこんなにも、私の体の一部のようになっていたのか
自分でないものへの、病気という 

意志、欲望を持たない敵からの生命を断とうとする容赦のない攻撃、

      「闘いようがない。」

    「怒りのぶつけようがない。」

これまでは 理不尽な行いに、怒りを覚えることが
エネルギーの源となって、闘いを決意しかろうじて制する事ができました。


        今度は違う。

       このプレッシャー。


先ず、泣いてしまった。

闘うキッカケとして先ず怒る。
これが定番だった。

怒りを覚えるどころか悲しかった、あきらめてしまったからです。

      無力感が私を覆っていました。

ベンチプレスで体重の2倍以上を挙げ、
極真の大山館長の言われた通り、男が40〜50人集まって
その中で一番強い程度にはなったつもりでもいました。

そして、社会人になってからは
法的に、経済面なども考慮したシビアな闘いというのも経験することにもなりました。

だが、力で制しようとしても、正義を大義名分に闘いの狼煙を上げても
当然、病気に対しては、微塵も成果は挙げられるはずもありません。


これまで追い求め努力してきた‘強さ’が何の役にも立たない!

   最愛のリュウを死から救うことが出来ない。

illumi3

もっともっと真理を見る必要があったのだ、
と一瞬で理解できました。

そんな中でも僅かな希望を見い出し
後悔のない行動をするのみ、と思うことしか残されてはいませんでした。

リンパ肉腫について、WEBで調べたかったのですが
新幹線の最終時刻を考えるとその程度の時間さえもありませんでした。

                         —続く。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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2005.12.20

『逢いたいチカラ17〜悲しみの道玄坂X'mas〜』(photo)

shibuya_x


母の切迫した

   「リュウが‥もう、ダメかも知れない‥。」


という言葉から、きっと私はリュウの側を離れられないだろうから

   東京へ戻るのはいつになるか判らない‥

仕事の予定は全て狂うし、
バルコニーの鉢植えの木や、草花が枯れることも承知の上で

渋谷のマンションを急いで飛び出し、名古屋へ向かいました。


   2001年の12月7日の午後7:00頃でした。

マンションを出ると渋谷の交差点から西へ上る‘道玄坂’がすぐそこです。

dougenzaka


この時期は渋谷に限らずどこもクリスマスムード一色です。

道玄坂も、渋谷の駅前から続く5〜600mほどの坂道の左右の木々全てに
イルミネーションを施し、
いつもよりもたくさんの人達が坂の上の方まで上って来ていて

道玄坂は車で大渋滞し、
私のマンション付近の裏道まで渋滞するような有り様でした。

混雑していた理由の一つが
表参道のイルミネーションの中止にありました。

表参道のイルミネーションは街の雰囲気とも相俟って美しく
関東近県はもとより日本中のクルマのナンバーが見られるといってもよい程
毎年、人で溢れかえっていました。

しかし、あまりの混雑ぶりと一部の人達のマナー違反が
周辺の住民の方々の怒りを買い
とうとう中止に追い込まれてしまっていたのでした。

その頃はまだ六本木ヒルズの青色LEDのイルミネーションなども無く

illumi2


表参道からも程近い若者の街というイメージの、
道に沿った 街路樹のイルミネーションという点でも共通していた
渋谷道玄坂の、密なイルミネーションへ人が集まって来ていたようです。


余談ですが、

別の日にイルミネーションの中止された表参道の洞潤会アパート
(日本初の鉄筋コンクリート住宅で、
 近年はお洒落なアート系の店鋪等が入居していたのですが
 現在は取り壊され、

 ‘表参道ヒルズ’
 【リンク: 表参道ヒルズ|プロジェクト|MORI BUILDING - 森ビル株式会社.】
 として安藤忠雄氏の設計で地下6階、地上6階の開発工事が行われています)
の側を歩いていたとき、

1本の木にのみ、変わったイルミネーションが施されていました。

illumi1

それは七色の光りが変化しつつグラデーションとなって流れていて
とてもキレイで人目を引いていました。

(その数年後、
 今の六本木ヒルズの広場の木々に
 同じイルミネーションを見ることができます。)

近寄ってみるとタレントの 乙葉さんが未来の服?のような衣装を着て
何かのリポートをしていました。
(たぶん、イルミネーションの中止と、
この七色の光りのイルミネーションについて。)

上京してから、芸能人の方や各界の有名な人達を見る機会が多く


   ここはやっぱり日本の中心なんだなぁ、


と日々感じるほどに東京は想像以上に華やかさに満ちていました。
                         —続く。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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2005.06.25

『逢いたいチカラ16〜希望〜』

泣いていることを母親に悟られないようにしていましたが
しゃくりあげてしまう、というのか

自分がどんなツラい目に会ってさえ、こんな経験はなく
子供の時以来のことで、
しばらくの間、喋ろうとしても声が出せませんでした。

やっと言葉が発せられたのですが
上ずった声で母に
  リンパ肉腫とは何なのか?

どうして、何が原因で
リュウがそんな病気になってしまったのか?
聞いてみたのですが、要領を得ませんでした。

 「俺に今、何ができるの?」

と言いながらも、
名古屋の知人にG3(アップル社のパソコン)を借りて
名古屋でも仕事をできないか
検討していた事を思い出しました。


あと八ヶ月しかないのなら
そこで全力を尽くすしかない!

名古屋でも仕事ができる環境を整えて
 できる限りリュウの延命に力を尽くそう!

とにかく今はリュウに一刻も早く逢いにいくこと!

リュウはきっとあの約束【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 逢いたいチカラ11〜約束〜.】を守って、

  「兄ちゃんを呼んで。」

と母に伝えたのだと思いました。


だから私も

  「地球の裏側に居たって飛んでくるでな。」

というリュウとの約束を守る為、
電話を切ってから
バルコニーの鉢に水をやったり30分ほどで準備を済ませ
とにかくリュウに早く逢うことだけを考えて
渋谷のマンションを後にしました。

                     —続く。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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2005.06.24

『逢いたいチカラ15〜後悔〜』

「もう、サンポもできない状態。」

という母の言葉を聞き、
ゾクッと寒気を感じました。

「あ〜っ、もうリュウ(柴)と二度と散歩に行けないのか。

 つい一ヶ月程前の河原での楽しかったサンポ、
 いつまでもサンポを止めなかったリュウ‥

 リュウは自分の体のことが解っていたのだろうか?
 あれが、この世でリュウとの最後のサンポになるのか‥」


思い起こせば

 リュウのガンに気付く前兆、予兆はいくらでもあった。

数カ月前から急にリュウのことが愛おしくなり、
毎日リュウのことばかり考えるようになったり

小腸のガンなど知る由もないのに
お腹を冷やさないよう
初めてリュウにおみやげの金太郎の服を買っていったり
先の帰省では想い出を創るようなことばかりしたり‥

 
その不思議さがどうのこうのではなく

 とにかく

「なぜ気付いてやれなかったんだろう、
  リュウが一体どんな悪いことをした?

 死んでもいいヤツなんて人間にいくらでもいるだろう?」

「…まだ続いていたのか‥でも、
 今度は誰に怒りをぶつければいいのか!?」

と、当時一段落ついたとはいえ、
なぜか巻き込まれるようなトラブルが集中し、

散々、他人から痛めつけられ、
その醜さをイヤと言う程見せつけられた私は

極端に偏向した考え方をし、

今までのものと違うアクシデント、ショックに戸惑い
対処の仕方が解らず
悲しみや後悔の入り交じった気持ちと共に‥

  「もし神というものが在るなら、
        お前をブン殴ってやる!」


と、無理矢理に怒りをぶつける対象を探し出し
‘神’に対して、その憎しみを増幅させて行きました。


「俺は何を今までやってきたのだろう?
 正義は我に在り、とばかりにどうでもよい戦いに熱中したり
 
 逆に自己の利しか考えていないヤツをかばってあげたり
              特に寛大な姿勢で接したり‥」

〜 一瞬にして、
これまでの自分の生き方のバカらしさ
           イビツさに気付いたのでした。


                     —続く。

※『逢いたいチカラ』は全て実話です。誇張なども一切ありません。
 前回からの続きとなっております。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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2005.06.17

『逢いたいチカラ14〜告知〜』

母がどんな言葉で切り出したかは覚えていませんが

その暗く、何かをあきらめたような口調から
良く無い知らせであることがすぐに理解できました。

母は確かこんな様に言葉を続けたように覚えています。

「リュウがね。不治の病にかかったの、
   悪性リンパ肉腫というガンの一種らしいの。

   …それで、長く持っても後八ヶ月の命‥」


母は涙ぐみながら話していました。

そして私は
  「‥後八ヶ月の命‥」
      という言葉を聞いた瞬間、

喉がつまり、嗚咽というのか
声も出ず、止めどなく涙が滝のように溢れてきました。

体中の力が抜け落ち、様々な思い、後悔、想い出そして
僅か一ヶ月程前のリュウの元気な姿、かわいらしい笑顔が

話し続ける母の言葉を聞きながら
頭の中を駆け巡っていきました。

父が、
私が仕事に集中できなくなるから連絡をするな、
というので
リュウの病気の事を知らせなかったらしいのですが

「この2〜3日のリュウの様子では
        …もう長く持たない」

と思った母が独断で電話をくれたのでした。


私が実家から東京へ帰って、何日も経たない内に
リュウの様子がおかしくなり動物病院から

「手術をして開腹しないと病状が判断できない。」
                   と云われ、

家族会議の結果、手術をお願いし
父がリュウの小腸を確認、
ガンだらけで既に手後れの状態だったそうです。

そのまま1週間入院し、今、
リュウは退院して2〜3日との事でした。

                    —続く。

※『逢いたいチカラ』は全て実話です。誇張なども一切ありません。
 前回からの続きとなっております。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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2005.06.15

『逢いたいチカラ13〜凪〜』

新幹線で実家の名古屋から
渋谷の自宅に戻った翌日、
私は久し振りの実家での生活のリズムの違いからか
カゼをひいてしまい
出鼻をくじかれた恰好となってしまいました。

というのも、

その頃(2001年後半)の私は自主アニメーションの製作
を始めていたのです。

広告関係の仕事を多く経験していく中で
社会の著作権に対する意識の高まりなども含め
仕事に対する疑問や悩みが
少しづつ頭の中にもたげ始めてきていて
  
 「自分の作品」

と言えるモノが創りたくなったためです。


しかし、パソコンを使用して映像を個人で製作すること自体が
世の中に広まり出したばかりで

専門のソフトを修得するため分厚いマニュアルを
何冊も読む必要があったり

慣れないハード面でのパソコンの設備を整えたりと

何かと失敗することも多く
常に時間に追われているような感じでした。

そして、20年来の友人のわがまま、嫌がらせにも
迷惑し、悩んでもいました。

 
四苦八苦しながらも仕事やアニメ製作に没頭し
実家から戻ってから一ヶ月と二週間程が過ぎ
年末も押し迫ったころ
  
    一本の電話が鳴り響きました。


2001年の12月7日の午後6:30頃
それは実家の母からでした。


それはちょうど

悩みつつも努力を続ける
さざ波のような日常という刻の流れのはるかな海の底で

激しい海流、ガンという姿の見えない悪魔が
誰にも気付かれる事なく隆々と突き進んでいたことを
知らせる電話でした。

                    —続く。


※『逢いたいチカラ』は全て実話です。誇張なども一切ありません。
 前回からの続きとなっております。
      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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『逢いたいチカラ』は2005年2月より連載開始しております。
私小説『逢いたいチカラ』やblogのその他の記事、コンテンツより
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(著作権法違反とマナーの問題があります)
読者の方々においては誤解なき様、願っております。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: blog盗用問題.】

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2005.06.11

『逢いたいチカラ12〜後ろ髪引かれて〜(コミック)』

usirogami
※『逢いたいチカラ』は全て実話です。誇張なども一切ありません。
 前回からの続きとなっております。

☜画像をクリックすると別ウィンドウで拡大表示します。


いつもの“約束”をリュウと交わして
私はバス停へ向かいました。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 逢いたいチカラ11〜約束〜.】

マンガにある通り、いくら名残惜しくしてもキリが無いし
気持ちを切り替えて東京モードへ〜独りで戦う〜
移すので、角を曲がる50mまでの間
決して引き返したことはありませんでした。

この時ばかりは、なぜだか何度でも涙がにじんできて
たまらずに引き返してしまったのでした。

数カ月も前からの、今にして思えば
リュウのリンパ肉腫の発病、進行、そして死
を知らせるような様々な兆候や心に浮かんだ想い—

リュウも母も私も最も深い心の領域で

  全てを知っていたのか 
それとも誰かがその危機を知らせようとしたのか
  何かの“チカラ”が働いていたのか?
 
理論や科学を超えたチカラを例え知らなかったとしても
直感に従うことの重要性を今にして噛み締めています。

300㎞以上離れた土地に住んでいたからこそ、
よけいに私にはその
“未知のチカラ”が強く働いたように思うのです。

それらの兆候や心に浮かんだ想いをことごとく無視した結果
最悪の結果を迎えることになりました。

ただ、そうではなくて
不治の病に罹ってしまったリュウと1週間だけ
今生での最後の楽しい刻を過ごさせてくれる為に
人智を超えた何かの
  “チカラ”“意志”が
行ったことなのかも知れないと考える事もあります。


私の体験したこれらの予知めいた前兆は
以前少しだけ記しました【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: [5/16]ポルターガイストと[5/17]小さな偶然2.】ユングの提唱した

    “ 布置—フチ ”であると考えています。

“ 布置 ”とは元々は「星座」を意味します。
単なる偶然とは思えない
不思議な出来事の巡り合わせをこう名付けたのです。
(“ 布置 ”についてはまた別の記事で詳しく。)
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: ポルターガイストとユング(深層心理学).】


話を元へ戻しますが、この時たまたまバスの右側に座った為、
リュウと母からは私が見えていて、
私も気付いていると思ったそうです。

でも私はパチンコ屋さんの照明
(名古屋のパチンコ屋さんは豪華で広くキレイで、
専門の設計家やメーカーの照明器具も整っていて
確か、愛知万博開催中の長久手のAパンクラブという
大手パチンコチェーン店では
フェラーリミュージアムなども併設されています。)
を見ていただけでリュウと母には気付いていませんでした。

この日2001年10月25日から僅か数週間後、

リュウは地獄の苦しみを味わいながら
            ガンと闘います。

それを全く知らされなかった私は
独り渋谷のマンションで仕事に没頭していました。

          
                    —続く。

※『逢いたいチカラ』は全て実話です。誇張なども一切ありません。
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2005.06.01

『逢いたいチカラ11〜約束〜』(イラスト)

yakusoku

今から3年半程前の2001年10月25日
私が実家のある名古屋へ帰省して、一週間が過ぎ
東京へ戻る日となりました。


数年間続いた苦闘の日々の終結、
心機一転、移転した渋谷からの新しいスタート。
そんな状況の中での帰省。

〜なぜだか急にリュウ(柴犬)が愛おしくて
たくさんの思い出
“鼻で人形倒し、香流川での散歩中の
    カモやカメ 、ウシガエル、子守唄 ”
を創る事が目的だった様な今回の帰省。

そして少しの不安を残して
私は玄関を出ました。

上京する時、いつも
外の門までのアプローチで
リュウと別れのあいさつをしていました。


「リュウがこのウチとオカアちゃん守らないかんよ!」
「何んかあったら兄ちゃん呼ばな かんよ(ダメだよ)
  地球の裏側におったって、すぐに飛んでくるでな。」


と、半分おちょげて(ふざけて)半分は真剣に、
リュウの目をしっかり見ながら
心の中でつぶやいていました。

この時、リュウにどの位、私の気持ちが伝わったのか
解りませんが,
この僅か一ヶ月半後に起きたことを
現在となって、考えてみると
この約束をリュウはキチンと守ってくれたのかな、と
思っています。

                      —続く。

      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

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2005.05.13

逢いたいチカラ10〜阿修羅の日々と子守唄2〜

善良な市民、組織の中にも悪魔を見、

アウトローの中にも度量の大きな優しさを見、

しかし、共通して
どの世界でもバカにされるのが弱者や罪も無い人に
己の利、欲望をもって卑怯な手を使って真実を曲げようとする行為。


…何をしに東京へ臨んだのか、人間の醜さ、恐ろしさに辟易したり
  そんなことばかり考えたり、自問自答したり…
(しかし、この後のリュウの死をきっかけとして、これらの試練の意味
 答えを示してくれる出来事を次々と経験することになります。
 私の人生においては、その根幹を再構築する作業となっていたのだと思います。)


そして、6年目のこの頃は 渋谷へ移転し
やっと生活に落ち着きを取り戻してきたころでした。

東京に居れば殺伐としたこれまでの出来事を思い出しては
憤怒に身を焦がしてしまったりイライラすることも多く、
とにかくストレスは溜まりっぱなしです。


そんな中で、時々罪のない、純粋なリュウのことを思い出しては、

   今リュウは名古屋で何をしてるんだろう?

などと考えることが多いのです。


この頃の殺伐とした出来事、環境と比べると
リュウはまるで別世界からやって来た天使のように思えてしまうのです。

sasie3


昨日まで1人で寝ていたのに、今、
リュウは私にくっついて寝息を立てている、リュウの体温も感じる、

何か夢のようで、いつものストレスや怒りも
リュウの眼前では現わすことなどできません。

どこかへ強制的に引っ込めてしまいます。


このまま私のお腹の中、体の中にリュウを入れて

  どんな敵からもリュウを守ってあげたい、

そんな風にまで考えてしまいます。

そして、ちょっと(いや、かなり)はずかしいのですが
ずっとリュウに子守唄を歌ってあげたかったので
この2人きりになった時、チャンスだと思い鼻歌で

「ねんねん、ころりよ、おころりよ
  ぼうやは よいこだ ねんねしな ……」

とリュウの体を軽く手でたたいてリズムをとりながら
くるまって眠るリュウに子守唄を歌ってあげました。

  
  
  —最初で最後の子守唄になるとは露ほども気付かないで—。

風呂からあがった母に

 「くっつき過ぎ!」

と言われる程にこの帰省中はリュウと一緒に過ごしていました。

リュウが亡くなった後に

  ありふれた様なことが人生の中での貴重な一瞬間で、

  この世で二度と巡り会うことのない幸せな 一瞬間
                  だったということを

         改めて噛み締め、思い知らされました。


                          —続く。


※『逢いたいチカラ』は全て実話です。誇張なども一切ありません。

※「お知らせ2005.5.12」でお知らせした通り、
 ココログ(nifty)の新着記事、カテゴリなどに反映されていません
 でしたので5/12と同じものをupしております。ご了承下さい。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

追記06.6.22
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2005.05.07

逢いたいチカラ9〜阿修羅の日々と子守唄〜

※『逢いたいチカラ』は全て実話です。誇張なども一切ありません。
 前回からの続きとなります。

次にリュウと2人きりになったのは、夜に母がフロへ入った時でした。

TVも灯けず、リビングのダウンライトも暗めにしていました。
私は片肘を着いて横になっていました。

その私のお腹の辺りにくっついて丸まったカッコウをした
リュウが寝ています。
(怪獣のゴジラが丸くなっている時によく似ています-笑。)

こんな何気ない事が
東京に住むようになった私には、
何かとても不思議なことのように感ぜられました。

東京のマンション(当時渋谷)
ではいつも独りで寝ていて—。

—上京して1年も経たない内から色々な試練が
‘順番に’私の身に降り掛かって来ました。

謂れの無いことばかりで
やるべき仕事とは全く関係のないことばかりで
悪意を持った人や巨悪たちが次々と寄って集って襲ってくる、

私は何も悪くないどころか、
被害を受けた私が逆にかばってあげたりまでしたことも多い様なことばかりでした。

なぜか全く関連もないのに信頼していた故郷の名古屋の知人、旧友までもが
私を騙したり、陥れようとしました。


 ガチンコの戦い、 頭脳を使った法的な戦い、 精神的なタフさを要求される戦い

大袈裟でなく私の命や、これからの人生を奪ってしまおうとするような事まであり
様々な地位、権力、アウトロー、ジャンルの人間たちが

私を見下した、ゾッとする、
顔を背けたくなるような、おぞましい笑いを浮かべながら
(まるでドラマのよくある演出のように反射的に顔を背けてしまいました。
 しかも3人も!)

己の利の為だけに(最終的には本当にその人の‘利’とは成り得ないと思いますが)
自分たちの犯した罪や嫉妬を私に転嫁し、
ウソや虚飾で身を固めて戦いを挑んできました。

私はよほどのことをされても
その人を(全くの赤の他人でも)信用したいので
かなり長い期間、我慢をしてしまいます。

その為、悪意を持った人たちは、よい獲物を見つけたとばかりに
よりエスカレートしていったのだと思います。

私の中でのある限度を超えると
正義感の強さの裏返しからか
私自身でも後に考えると恐ろしいほどに怒りを爆発させていました。


阿修羅のごとき、といっても過言ではないほど

それらの戦いに没頭してしまいました。

その戦いに心が捕われていました。

そして、今までに経験のない戦いばかりでしたが
(性格的に?)人に頼らず独力で戦い抜いてしまいました。

幸い、大きな戦いではほぼ勝利を納める形となりました。


その豹変した私の姿を見て、
 
 戦う前に退散するもの より大きな力で踏みつぶそうとするもの
 
反応は様々でした。

—全てが過ぎ去って、

正義を貫き通したつもりだったのに
自分の幼稚さや後悔の念、本当に力を注がなければならないもの

そういったことに気付かされたのは

その後に、リュウが急に天国へ逝ってしまったショックと

その後の
    ‘偶然の出来事’や‘不思議な出来事’

             を体験してからのことでした。

                          —続く。
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2005.05.03

『逢いたいチカラ8〜人形倒し〜』

sasie2私の実家の家族は生活スタイルも様々なので
また、私は休暇で実家(名古屋)に帰っていることもあり
家では私とリュウの2人きりになることも
多々ありました。

帰省する前の渋谷の自宅では‥

リュウと過ごせなかったこの6年の時間を取り戻したい、
という思い〜

今までリュウにしてあげたいと考えていたことをする〜

などの、リュウと楽しく過ごしたいという想いにばかり
ふけっていました。


昼間、 リュウと2人きりになった時
母にTELで以前から聞いていた「鼻で人形倒し」をやってみました。

ピンク色の20㎝程の、薄っぺらいウサギのビニールの人形を
テーブルの上に立たせると
リュウが鼻を使ってちょこんっ、と倒してしまうのです。

なぜか、この人形にだけするそうで
何回立たせても、すぐに倒しに来ます。

その時のリュウの表情が
切なげな目をしていて、
ゆっくりとした動作で人形を倒して
遊んでいる感じも無く

リュウの心情は読みかねるのですが
しみじみとしていて、
何ともいえない可愛いらしさと幸福感を
感じさせてくれるのです。

                —続く。

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2005.04.20

『逢いたいチカラ7〜不安な兆候〜』

この一週間の帰省(名古屋)は
リュウ(柴)とずっと一緒に過ごす事が目的だった為か
3年半たった今でも、本当に繊細なところまで憶えています。

家の中では、いくつかの不安な出来事がありました。


ふざけてリビングでリュウと追いかけっこをしていた時のことです。
突然、リュウがソファの上に飛び乗って息苦しそうに

「フーッ、フーッ」

と呼吸し、そのまま座り込んでしまいました。

参った、というサイン?を甘えて訴えてるのかな?
位にとっていました。


また、2階へ上がった母の後をついていこうとしているのに
階段が昇れず、座りこんでじーっと階段を見つめています。

見かねて手をかそうとしたら
   エイヤッ
と力を振り絞るかの様に
リュウは一気に階段を駆け上がりました。

こんな様子のリュウを見たことがなかったので

「リュウがナンかおかしいんじゃないの?」
               
           と母に聞いてみましたが


「リュウも年をとったんだがね。」

と言うので毎日見ている人間が言うのだから〜

前に帰って来た時には
リュウの毛が全体に白っぽくなっていて驚いたこともあり
私が東京(渋谷)で過ごしている間にもリュウは年を重ねていったんだなぁ、
と納得してしまいました。


でも、私の感じたこの
漠とした不安は
二ヶ月も経たない内に最悪の現実として訪れることになるのです。

2階へ上がったリュウは 母が洗濯ものを干しているベランダに出て
お隣のネコのアイちゃん
(リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: コミック②『アタ坊大スキ!』.)をじーっと見つめています。

いつもなら

「アイちゃん、来たよ!」

と言うだけでワンワンと吠えて探し回るのに

寂しそうな目で微動だにせず
いつまでもアイちゃんを見つめているのです。


sasie1その横顔、アイちゃんを見つめるリュウの目は、その時から10年以上前、

愛犬だったヨークシャテリアが亡くなる直前
独り、籐のイスに座って

寂しそうに庭を眺めている時の目と
ピッタリと重なるのでした。


こんな暗いフンイキのリュウを見たのは
初めてでした。

「リュウ!下いこう!」

暗いフンイキを吹き飛ばしたくて
私は明るい大きな声でリュウに呼び掛けました。


その時、フッと我に帰ったように笑顔を見せてくれたリュウを見て
私は少し安心することができました。


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追記2006.6.10
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2005.03.28

『逢いたいチカラ6〜最後のサンポ2〜』

別の日に今度はリュウと私だけで散歩に出かけました。
行く先はリュウが決めます。

何パターンかあるのですが、たまにしか実家に帰らない私は
新しく開拓した散歩道を知りません。

リュウは後ろを振り返り、振り返り、私の目を確認しつつ
得意気にリードしてゆきます。
マンションの敷地を抜け道にしたり
道路を渡る時ちゃんと立ち止まってから渡ったり。

1時間以上も歩いて
ウチの前まで帰ってきたのですが
リュウは実家の門を素通りしてしまい、別の散歩コースへ、
さらにサンポを続けようとしました。

 こんな事は初めてでした。

リュウとの散歩をいつも以上に楽しみにしていた私は
リュウが納得いくまで
とことん付き合ってあげることにしました。

結局、普段の2倍、2時間ほどの散歩となりました。
日も暮れて辺りも暗くなってしまいましたが
リュウはまだまだ散歩を続けたい、
いつまでも帰らないという様子です。

  「 もう帰ろう 」

私はリュウに言いました。
すると私の目をじっと見つめたリュウは
納得してくれたようで帰り路につきました。
本当に聞き分けの良い子なんです。

リュウは何か知っていたのでしょうか?

この約二ヶ月後にリュウが重病との知らせを受けた時には
リュウは散歩ができる状態になく
このサンポが私との最後のサンポとなりました。

私との最後のサンポとなる事が解っていて、
古郷の風景をたくさん目に焼け付けておきたくて、
いつまでもサンポを止めなかったのかなぁ、と
思い出す時、

ただ一人運命を受け入れていたのかと
考えるとそのいじらしさで
切なくなるのです。

—リュウが愛した香流川は
現在開幕中の愛・地球博のメイン会場である
長久手会場まで続いています。
また、リュウのサンポコースのひとつだった藤が丘からは、
リニアモーターカー、リニモが走っています。

人類の叡智を結集したような展示が行われている
万博の地で育った1匹の柴犬のリュウが
現在の科学を超越した現象(後々記してゆきます)を

‘逢いたいという想い’
       
     だけで次々と私に示してくれる。


  この
  ‘逢いたいチカラ’=‘愛のチカラ’
          とも呼べるチカラは
母や 私やリュウだけが特別に持っているチカラではないと思います。
たぶん人類や生命あるもの全てが持つ
生命の真の構造が為せる技なのだと感じるのです。

いつの日か、
神秘とか感傷というベールに包んでしまって
オカルトの範疇に納めてしまわずに

万博や科学のステージで
魂や 生命の真の構造について人類が語る日が、
そんなに遠くはない未来にやって来るのかも知れません。

                    —続く。

※『逢いたいチカラ』は全て実話です。誇張なども一切ありません。

 
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2005.03.19

リンパ腫と偶然と直感と

2/26の深夜am0:35に「逢いたいチカラ4 〜遠感2〜」をupした時のことです。

ココログの新着記事で、upした記事が載っているか確認をしました。
すると、同じ時間の am0:35、私のタイトルのすぐ上に
「ネコのリンパ腫」というタイトルが目に入りました。


「逢いたいチカラ」では、私の実家の愛犬リュウ(柴犬)が3年程前に悪性リンパ肉腫で亡くなる前後の出来事を、この2月からこのblogで発信し始めました。
リンパ腫—というタイトルを見たのも初めてだし、何しろ私が、リンパ肉腫に侵されたリュウについての記事をupしたのと同じ時間 am0:35であることに感慨深いものを感じました。


一見、意味があるのか無いのか解らないようなこの「小さな偶然」。
誰でも日常、時々体験したことのあるよくある出来事なのだと思います。

ただし、この時の私はほんの少しだけ この「小さな偶然」を理解していました。


なので 直感で直ぐに(初めての)トラックバックをしよう、と思い立ち関連した記事を書いて翌日「アルブルつれづれ」の記事「ネコのリンパ腫」に タイトル「ドッグフードの法の整備」としてトラックバックしました。

実は 、リュウが急浙した後、 悪性リンパ肉腫について少し調べたのですが その中でドッグフードとの関連性が少し気になっていたのでした。
「アルブルつれづれ」のラスカルさんは 札幌の獣医さんなので、この辺りのことをうかがってみようと思ったのです。そして ラスカルさんは ドッグフードについての見識を記事として私のblogにトラックバックしてくれました。

その結果私はドッグフードについての獣医さんの意見を聞くことができ、初トラックバック、初コメントが体験できました。またアクセス数も非常に多く、みなさんの ドッグフードに対する関心の高さがうかがわれました。

私にとっては学ぶことの多かった機会を与えてくれたこの 「小さな偶然」。

なかなか行動に移さない ためらう 慎重過ぎる 私に‘直感’と「偶然」は素晴らしい機会と体験を与えてくれる。


リュウの死の前後に、
こういった大小軽重の「偶然」や、「特殊な経験」を目の当たりにした私は
ムリと思いつつも

  科学的なアプローチで理解できないのかなぁ?、 

と強い欲求を持ちはじめたのです。

頼りたい訳ではなく〜古今東西の宗教(政治的権力を目的としたものやカルト的なものは除いて)や古い文献 哲学 物理学などを素人なりに調べはじめました。
そして私なりの結論— 生命観〜世界観 を得ることができ、自分のアイデンティティの一部に加わったような気がします。   


「逢いたいチカラ」は現在5まで進みました。が、まだまだ全体の1/10も書ききっていません。
早く 「特殊な経験」の部分を伝えたいし、調べたものについても発信してゆきたいのですが

順を追って「逢いたいチカラ」の中で詳細に描写してゆくのが最善であると思っています。

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2005.03.11

逢いたいチカラ5 〜遠感3/最後のサンポ〜

突然決めた東京行きだったので慌ただしく上京し、
片付けないまま6年間ほったらかし だった私の部屋を整理し、
友人の結婚式にも出席しました。

思ったよりもリュウと過ごす時間はとれませんでした。

ryukin☜[おみやげの金太郎服を着たリュウです。]

母とリュウが散歩に出かける時間になりました。

 —その時、母は私にこんな事を言いました。


 「リュウとお散歩しているところを写真に撮ってちょうだい。」
      

母もまた、何かの異変を感じとっていたのでしょうか?

いつもの私なら
  「近所の人が見ていたら恥ずかしいな」
           と断るところですが、

3人で散歩に行くのも楽しそうだし‥
  と初めて(そして最後となる)撮影のためカメラを持って家を出ました。

この時の散歩は色々なことがあって本当に楽しく鮮明に憶えています。


ただし、これが3人での最後のサンポとなるのですが…。


リュウも3人で外に居ることが力強く思う様で、表情がリラックスしています。

正面から母とリュウを写そうとすると
リュウが私の後を走ってついてきてしまい母と笑ってしまいました。

この日、リュウは河原のコースを選びました。

香流(かなれ)川と言う川で、名古屋市内でありながら、
  シラサギやカモなどの鳥やワカサギ、鯉、ホタルも生息しています。                             

私の記憶では、
  香流川のホタルの種類は全国でも珍しい、
      という様な新聞記事を読んだことがあります。

もう一つ、
川の下を環状2号線という有料道路が14〜15年前に開通し、
            当時は全国初だったと記憶しています。

お国自慢のようになってしまいました(笑)。


川辺に着くと、
カモがリュウを避けるようにオシリを振って水面を泳いでいきます。

大きなカメがドボンッと飛びこんだり、

リュウよりも大きな顔のウシガエル
(体重が10㎏あるリュウと同じ位の大きさでした!)
を橋の上から見つけて大騒ぎをしたり〜。

ひと昔前ですが、
隣町で野生のシカが写真に撮られたり、
私が子供のころにはクジャク(!)が草ムラで羽を広げていたこともありました。

このあたりの事は別途

  『 大秘境名古屋』(笑)
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: コミック4大秘境名古屋—孔雀編—.】

としてコミックで描くつもりです。


サンポの続きに戻ります。

いつもは河原のベンチに上がっても座らないリュウですが、
仲間が多くいるためか母と一緒に座りこんでいました。

この時のリュウは草ムラへ入りたがってばかりいました。

ヒフが弱いのと、ノミを拾ってしまうため、
       いつもの母はリュウを絶対に草ムラへは入れません。

でもこの時母は
  
      「ん〜!」

とうなってから思い切ったようにリュウを 草ムラへ歩かせました。

今にして思えば
この時リュウの望み通りにしてあげて良かったなぁと思い出すのです。

リュウの健康を誰よりも気遣う母が、
 なぜこの時だけ 草ムラを歩かせてあげたのか今でも不思議に思います。


       川からの帰り路、

初秋のススキも少し伸びはじめた田んぼのあぜ道を、
母とリュウが歩いていく姿をファインダー越しにのぞいていて、

なぜか少し寂しいものを感じたのを鮮明に憶えています。

ryukawara[この日に撮った香流川でのリュウです。川面にカモも写っています。]☞

10月というのにまだ暑く、
 
  枯れかけたグラジオラスの横で


       「このまま時間が止まるといいのにねぇ…。」


—この一週間の帰省中、母は何度となくこの言葉を口にしていました。

そしてこの言葉は、この先起こる悲しい出来事を見事に暗示しているのでした。


      ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


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2005.02.27

『逢いたいチカラ4 〜遠感2〜』

上京して6年目にしてなぜか初めて
リュウに、おみやげを買っていこうと思っていました。

○のドンキホーテや東急ハンズなどを見て回り、
もうすぐリュウに会えると思うと幸せな気分でした。

そして選んだのがピカチューのぬいぐるみと、お腹を冷やさないための金太郎さんの服?でした。

後に知らされるリュウの悪性リンパ肉腫(ガンの一種)は小腸全体に転位していました。
私がリュウのお腹のことを心配したのは何かの偶然だったのでしょうか?

—ともかく200○年の10月○日に、実家のある○へ帰郷しました。
新幹線で○に到着すると、そこから○という○へ乗り換えます。

余談になりますが、この○は、○から○への途中、地下から地上へトンネルを抜ける様子が
ドラマチック?な路線として知られていて、随分と昔のことですが、
○の○にも使用されました。


実家に帰った私は、友人の結婚式への出席以外はほとんど家から出ないでおこうと考えていました。

リュウと少しでも長く一緒に居たい、

と考えていたからです。
当然この時は、まだ誰もリュウがガンであることは知りません。


かなり前に、愛犬を食事の偏りが原因の1つとなって、亡くしてしまったこともあり、リュウは栄養状態もバツグンに良く運動もこなし、定期検診もしっかり受けていました。
でも、20年は無理かも知れない、18才くらいだろうか、

  「だったらあと9年しかない。…」

その頃なぜか、急にリュウの寿命が気になり出したのでした。


年に2回帰省しても、

9年× 2回×1週間=18週=約4ヶ月

しかリュウと一緒に居られない、と考えた私は、
○で年の半分程を過ごして仕事ができないか、
○の仕事関係の知人にG3(アップル社のパソコン)を借りる相談まで進めていました。

〜なぜこの時期になって無性にリュウに会いたくなったのか?、
リュウの寿命やお腹のことを考えるようになったのか?

リュウが無意識のうちに何かの信号、感情を伝え、
私の脳か、それとももっと深い意識のレベルで、その“何か”を感じとっていたのでしょうか?

○㎞以上離れた土地に住んでいるもの同士で、そんなことはあり得るのでしょうか?


— でも、リュウとの別れの予感を感じとっていたのは私一人だけではありませんでした。

                     —続く。


※『逢いたいチカラ』は全て実話です。誇張なども一切ありません。
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2005.02.18

『逢いたいチカラ3〜遠感〜』

“遠感”とは“虫の知らせ”のことで、離れた場所に居る肉親などが、物事を感じとる現象のことです。
遠感については事例も多く、科学的なアプローチなども行われている様なので、別の機会にその辺りのことも記していこうと思っています。


今から○年程前、始まりはこんなことからでした。

私が上京して○年目頃、200○年の春でした。
リュウは9才、実家で元気に暮らしていました。

田舎の友人が結婚式を地元で行うと、耳に入ってきました。
その頃、私は夏くらいに引越を考えていて、忙しくなる前に田舎へ帰って友人の結婚式へ出席し、そして何より早くリュウに会いたい、と考えていました。

その頃の私はなぜか四六時中リュウの事を考え、愛おしくて仕方がないという状態でした。
今までの思いでとか、母から電話で聞いたリュウの仕種とか新しい芸、そんなことを独り頭の中で考えては思い出し笑いを浮かべたりして早く実家へ帰りたいと思っていました。


ところが結婚予定の友人からは、いつまで経っても連絡が来ませんでした。
勝手に予定を立て、友人には申し訳ないのだけれど、私は少し腹を立てていました。

引越の時期を迎えてしまい、SOHOとして活動していたこともあり○の○の辺りに移転しました。

心機一転、パソコンを設置したりしながら
早くリュウに会って、新しいサンポコースへ行ってみよう、カモがいる河原にも行きたいな、おみやげも買っていこう、「鼻で人形倒し」も見てみたいななどと想像を膨らませていました。


数カ月後に、リュウの余命がわずかであることを電話で知らされた時、絶句し

「この事だったのか…!」

と、脳天気なことばかり考えていた自分がフビンというか、悲しみが倍増し、涙することになるのです。


結局、友人の結婚式は10月に決定し、私は実家のある○へ帰省しました。


この一週間が、リュウと一緒に元気に過ごせる最後の一週間になるのです。

次回、〜遠感2〜へ続きます。

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2005.02.11

『逢いたいチカラ2』

前回の続きとなります。
これから掲載してゆく予定の、全体の概略を記します。

私は3年程前に、
実家の愛犬のリュウ(柴犬10歳)を悪性リンパ肉腫で亡くしました。

約10年前に東京へ上京し、
結構ツラい目にも何度か遭いましたが、
故郷へ戻ろうとは考えませんでした。

が、リュウが亡くなった時、初めて東京へ出てきた事を後悔しました。

向上心と言うのか、やってやるぞという気概を持って上京し、
やせ我慢をしつつ戦ってきたつもりだったのですが、

そんなことよりも
リュウと充実した楽しい日々を過ごしていた方が良かったのではないか、
とまで思う様になりました。

今までガンバってきたこととか、価値観や自信というものまで
少し考えなおさなければならないのでは、とも考え始めました。

リュウとのお別れは随分とあっけないもので、
これでリュウと一生会えずに過ごしていかなければならないのか
と考えるとゾッとしたし、

リュウの死をこのまま受け入れることは絶対に絶対にできませんでした。

後になって思い当たるのですが、
リュウの亡くなる数カ月程前から不思議なことがありました。

そして亡くなる直前、直後にも 不思議なことを体験しました。

そういったこともあって、

「死んでしまったリュウに、私の意志が通じるかもしれない」

と言うよりも

    「必ずリュウに聞こえるはず!」

と、ある種の決心をし、あきらめきれずイチルの望みをかけて

リュウの死後約2年間、毎日朝晩2回、
必ずリュウの写真に向かってあるお願いをし続けることになります。
(当時○○)

再び、 現在に至るまで続く不思議な現象が起こったのは、
お祈りを始めてから約五ヶ月目の2002年の6月でした。

※『逢いたいチカラ』は全て実話です。誇張なども一切ありません。
 前回からの続きとなっております。

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2005.02.04

『逢いたいチカラ』

はじめましてネリカナヤと申します。

このblogでは、亡くなってしまった愛犬リュウ(柴犬)との日常の楽しかった出来事と、たくさんの不思議な体験や現象を文章やコミックで掲載してゆくつもりです。

特にペットロスで苦しんでいる方々へ、ぜひとも読んでいただきたいと思っています。
私はオカルトマニアでもなく、TVで見たりする 霊現象の話なども、ほとんど信じていませんでした。
カギとなったのは「死んでしまったリュウと逢わなければならない」という強い想い。
何も手につかなくなってしまった以上、死んで終わりではない、と言う事を確信するしか前に進めないという心的状態になっていました。

一連の出来事を科学的に解明したい位なのですが、無理な話しだと思います。最近は死んだ人に会うという内容の邦画が流行ってるので、そのマネなのでは?とか、「信じられない」と言う人がほとんどでは、とも予想しています。
ならば、 ‘神話’として受け止めていただいて心の寄り所の一つとすることで、 ペットロスで苦しんでいる方の気持ちを少しでも軽くする事ができるのではないかとも考えています。

今回はblogのスタートという事で、明るい思いでをコミックにしてみました。
web
犬は飼い主の行動を真似る習性があるそうで、私の家族は全員、外出から帰ってきた時はもちろん、2階から降りてきた時などもリュウと満面の笑みで接していたので、リュウはまるで人間のごとき表情で笑う犬となっていたのでした。
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