『〜苦しみから生まれ出づる敬虔な感謝2〜逢いたいチカラ43』
前回よりの続きです。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『〜苦しみから生まれ出づる敬虔な感謝〜逢いたいチカラ42』.】
職業に貴賎はないと言います。
そこに差があるとしたら、(良い悪いは別として)それは人間が作り出したもの。
ある時代には大企業のサラリーマンがもてはやされ
ある時代には料理人がもてはやされ
ある時代にはベンチャー起業家がもてはやされ
もっと古代の時代には祈祷師やシャーマンが指導者として台頭し…
子供向けのヌイグルミを造った人たち
マンガやアニメや映画、ファンタジーな創作物を生み出す職業に就いている人々は
その他の職業に従事している人々よりも劣っているのでしょうか?
全くの0から創造した作品を、
その人独自のスタイルを持って、
他人には知る由も無い様々な苦難を乗り越え
この世の中に送り出した人に対する勝手な決めつけや価値観による
差別や侵害行為といったものを
日々目にすることがあり、又、体験もします。
でも、この小さな子供向けのヌイグルミは
ファンタジーや神話として愛や無垢なものへの想像力を豊かにし
絶望の淵から私達を救い出してくれるという
大きな役目、希有な役目を果たしてくれました。
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あの数年に及ぶ阿修羅の日々が終結したと思われた頃のリュウのガンの発病。
正義をあざ笑い、時には法を犯しながら 善良な市民を装う者たちを
憎みに憎んだ日々。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 逢いたいチカラ9〜阿修羅の日々と子守唄〜.】
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 逢いたいチカラ10〜阿修羅の日々と子守唄2〜.】
「 ‥まだ終わっとらんかったんかい…これが最後の試練だったのか!? 」
リュウの死が目前に迫っているという現実を突きつけられた時、絶句し
思わず“ 神 ”に対して怒りをぶつけたあの瞬間。
【リンク: ニライカナイ逢いたいチカラ: 『逢いたいチカラ15〜後悔〜』.】
今までの試練とは異なり怒りをぶつける方法では立ち向かえなかったこの試練は
数多くの敵、巨悪の存在を憎むことではなく、
その何倍もの 星の数ほどの人々への
感謝の気持ちを忘れてはならないということを教えてくれたのです。
私が生きて来た年月、現在目の前にある
様々な工業製品、インフラ、雑誌、小説、映画やサービスそして民主主義社会。
一体、どれほどの生みの苦しみ、
努力、苦難の歴史がそこには刻まれているのでしょうか?
皆、人生を賭して赤の他人、人類への貢献を惜しまなかった結晶の証です。
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この深い悲しみの中、
ワラをも掴むような気持ちで
この¥300ほどのオモチャを買っている人間がいるとは
このヌイグルミの仕事に携わった誰もが想像だにしていないでしょう。
私もこのヒトたちひとりひとりに感謝の気持ちを現わしにゆくこともないでしょう。
己の人格を磨くことこそが誰しものこの世での最も重要な仕事。
その過程は他者を助ける行為として結実します。
そして、リュウも
望んだ通り生きただけ。
無邪気で素直な愛を生きる。
そして
— 死はいつか必ず訪れるもの —
何の説明もせぬままに、
私の心の中に感謝という変革を生み、憤怒の地獄から救い出してくれました。
犬という生き物が神様から、何かこの世に生きる役割を与えられているとしたなら
それは、
とても曲がりやすく、暴走しやすく、そしてとても弱い人間の本質を
本来、私たちが還るべき在り方は
“ 愛 ”という最強の幸福の中に生きること。
それを憶い起こさせてくれる
‘ 天使 ’としての役目なのかもしれない
と痛切に感じるのです。
—続く。
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