『〜リュウの生き様が迷走する動物医療体制を凌駕する〜逢いたいチカラ36』
—前回よりの続きです。
翌日(2001.12.8土曜日)、
私は朝起きてすぐに近所のドラッグストアへ向かいました。
サプリメントを買う為です。
リュウが少し痩せていたのが心配だったからです。
抗癌剤の影響なのか食べ物をもどしたり
ガン細胞だらけの小腸は水分さえ吸収してくれないのか
ほとんど水のような下痢を繰り返していると母から聞いていました。
ガンの知識は無くても先ずリュウの体力を回復させてあげることが先決。
多少、栄養成分やサプリメントに関する知識を持ち合わせていた私の
その時点で考え得る精一杯の行動でした。
予想はしていましたがそのドラッグストアには
望んでいた商品が全ては揃っていませんでした。
昨日の深夜に(渋谷から)帰郷(名古屋へ)したばかりで
リュウ(柴犬)の側で過ごしたかったのですが
私は少し足を伸ばし百貨店へ向かいました。
そこにも全てが揃っている訳ではありませんでしたが
必要になると思われるものは全て購入しました。
すぐに帰宅し、
検診日なので母と一緒に、リュウを病院へ連れてゆきます。
といっても、父や兄は車通勤で出払っていますし
かといって、
歩く体力もないリュウを抱っこしたまま、という訳にもいきません。
何度目かになる車の送迎を動物病院へ電話でお願いをしました。
上京する前にリュウの予防接種で伺ったことがある程度でしたので
6〜7年振りの動物病院でした。
さすがに院長先生は私のことをあまり覚えていらっしゃらなかったようです。
2〜3の雑談を交わしリュウの診察と治療を行っていただきました。
人間用のサプリメントを使用してもよいのかを確認し、
迷惑にならない程度に、この病気に関することを尋ねました。
内容はあまり詳しく覚えていませんが
院長先生のこの病気に対する自信のなさが
改めて感じ取れたのでした。
数年後にTV番組でアメリカのある動物病院が紹介されているのを目にします。
そこでは、MRIやCTスキャンが完備され
抗癌剤なども用いずガンの病巣部にのみレーザーかなにかを放射し
正常な細胞を傷付けない最先端の治療が行われていました。
日本でもこれに近い設備が整えられた動物病院が
2003年の6月に完成したことを
(このblogを始めた後)
私の管理するトラックバックテーマへの投稿で知ることになります。
【リンク: 猫と暮らす幸せ: 獣医畜産大学付属動物医療センターってこんなとこ.】
【リンク: 施設・設備紹介|日本獣医生命科学大学.】
でもこの時の私が知っていた最高の治療を施してくれるであろう唯一の病院は
関東にある、ランボルギーニを愛好されている個人経営の病院でした。
マスコミで取り上げられたものを見た限りでは
充実した設備を完備し親身になった治療を施しておられる様子です。
『 —リュウをそこで治療できないだろうか?— 』
ただ、あと八ヶ月の命という短い時間の中で
何百キロも離れた所へ通わせたり入院させることが
逆にリュウの負担にならないだろうか?
両親や兄たちはどう意見するだろう?
(ペット保険に入っていなかったので)
さらに高額な負担になるであろう治療費については
私の東京の事務所を引き払い
実家の私の部屋へ戻り生活の基盤を全て名古屋へ移し
東京の高額な家賃分をリュウの治療費に当てるということも 考えていました。
母にもこのことは伝えました。が、
父や母や兄のリュウへの想いは私と何ら変わりません。
普段無口な兄も
「 俺の貯金、全部使ってもエエよ。 」
とボソッと言っていたそうです。
リュウの生きてきた、
ただ素直に やさしく ありのままの愛情に溢れた 姿勢は
お金の意味を知らなくとも、 経済の成り立ちを知らなくとも
何人もの人間を動かし、
必要なお金を、必要な薬を、必要な治療を、必要な医師を、必要な情報を、
リュウにとって最善の道を模索すべく
世界は動き始めたのです。
—続く。
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『逢いたいチカラ』は全てが実話で私小説のような形式を採っています。
( 現在は2001年12月の出来事を綴っています。 )
その為、全てが過去形での文章にしておりませんが、
よろしくご理解のほどお願い致します。
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